検証品質を上げろ!

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多くの方が、受講者用掲示板や、外部のブログへチャートをアップされている。

だがローソク足のフォーメーションを含む解説を見ると、肝心の視点が抜けているものが大多数だ。

チャートでのエントリーと脱出位置はわかったが、じゃあチェックシートでの判定ではどうだったのか?

こうしたチャートでの判断基準のベースとなるはずのチェックシートとの照合が全くないものがほとんどとなっている。

そうなるとどこに問題があるのかが、全くわからないままで終わってしまうことになるわけだ。

で翌日も同じ事を繰り返す・・このように不十分な検証が進歩を阻む要因となっていることを忘れてはならない。

そして成績が上がらず、モチベーションが低下し、フェードアウト。

これが大多数のパターンだ。

何のため、誰のために検証をしているのか?

  

たとえば、オープニングユニットで3銘柄へエントリーし、エントリー後すぐに逆に動き始めた場合、1分足でチェックして、カットロス幅を少なくできるわけだ。

もしそれが出来なかったのなら、その原因を徹底して追求することだ。

1分足を見ることを忘れていたのか、見る余裕がなかったのか、1分足を見ていたのにそれができなかったのか?

できなかった理由によって、対処法は全く変わるのだ。

 

では実際のサンプルで解説してみよう。

 

総評

チーム体制の変更により、2人1組でのトレードとなった。結果はプラスだが、マーケットの動きが序盤から1本調子で動いたのでもっとゲインが出たはず。

途中でエントリーしようとしてもいつもの横ばいでのマーケットでの慎重な行動があだとなり1銘柄しかホールドしなかったときもあった。

これではギャンブルをしているのと同じなので、もっと積極的にトレードをして、無駄に理由を付けてエントリーをしない行為はやめる。

トレンドラインやMAを目安にホールドする忍耐を普段の訓練でしっかりと身に付けるべき。

基本的に形の良いものにエントリーしているので、あまり後ろ向きな考え方はせず、冷静に機械的に行動ができるようにしっかりと訓練をしたい。

  

>マーケットの動きが序盤から1本調子で動いたのでもっとゲインが出たはず。

というのは後から見るから分かることで、意味のない総評となっている。

 

>序盤から1本調子で動いたのでもっとゲインが出たはず。

では具体的に何が欠けていたのかです。これが具体的でないと、全く説得力のない総評になってしまう。

 

>途中でエントリーしようとしてもいつもの横ばいでのマーケットでの慎重な行動があだとなり、1銘柄しかホールドしなかったときもあった。

何を見て、どう考えた結果、慎重な行動となったのかが不明で、慎重な行動を立証するためには、具体的にどの銘柄のどういう判定がそれに該当するのかの記述が必要なのだ。

 

>トレンドラインやMAを目安にホールドする忍耐を普段の訓練でしっかりと身に付けるべき。

では具体的に、どういう訓練方法で忍耐を身につけるのか?

 

>後ろ向きな考え方はせず、冷静に機械的に行動ができるようにしっかりと訓練をしたい。

ではこの日のどの銘柄に対してのどのアクションが、後ろ向きだったのか、そして冷静に機械的な行動ができる訓練というのは、具体的にどういうものなのか?

 

このように総評に具体性がないと、一般論で終始した総評となってしまうことになる。   

 

チェックリストでの判定がどうだったのか?

という視点と具体性がないと、総評も結果論だけになってしまうわけだ。

何が問題でそれをどう改善しようとしているのか?

という記述がないと、翌日も同じ事を繰り返すことになり、勝てないトレード方法を擦り込む訓練をしていることになるわけだ。

 

また時々、選択した銘柄がまずかったとか、エントリーポイントが遅かった等というコメントを見かけることがある。

だがこうした点の改善よりも先に、入ってしまった銘柄に対して相対評価をして、入れ替えるという視点からの総評がまず必要なのではないだろうか。

その銘柄をホールドしているときに、他にどの銘柄をトータル何銘柄ホールドしていたのか、そしてチェックシートでの判定はどうだったのか。

チェックシートの判定通りに脱出したのか、それとも判定通りではなかったのか、ということが第三者から見て明確にわかるものを作ることだ。

  

ある銘柄がが何故ホールドできなかったのかの正しい分析がなければ、ホールド不足を改善するための、具体的な改善策を見つけることなどできないわけだ。

その銘柄をホールドしている時に何を同時ホールドしていたのか?

同時ホールドをしていたのなら、チェックシートでどう判定し、どのように相対評価をしたのか?

そしてチャート上で、その判定通りの結果になっていたのかどうかを、明確にすることだ。

   

具体性のない自己分析は、単に問題点が指摘されているだけのものとなり、翌日のマーケットでのスキルの向上には直接結びつかず、結局はスキルの向上がないままで、毎日のマーケットに振り回されることになる。

スキルを上げるためには、チャートと、チェックシートのデータをつきあわせ、どこが間違っていたのか、あるいは不足していたのかを見つけることだ。

そして、その改善策を考えることで、進歩が生まれるのだ。

 

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