オデッセイ

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毎週土曜日にはスターチャンネルで新作が放映される。

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今回は昨夜放映された、マット・デイモン主演の「オデッセイ」をご紹介。

  

予告編

 

オデッセイ(ODYSSEY・ 英語原題 THE MARTIAN

アンディ・ウィアーの小説『火星の人英語版』(2011年出版)が原作。

監督はリドリー・スコット、主演はマット・デイモン

火星に一人置き去りにされた宇宙飛行士の生存をかけた孤独な奮闘と、彼を救いだそうとする周囲の努力を描いたSF映画。

   

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結論から書くと、文句なしの出来映えだ。

2時間31分という上映時間は、映画としては長めといっていいだろう。

だが飽きることなく楽しませてくれる。

 

最近観た映画の中でのベストに挙げてもいいだろう。

というほど良かった。

  

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マットデイモンという、ちょっと知的なキャラは、キャスティングとしてもドンピシャリ。

NASAが全面協力したというだけあって、科学的な検証も十分になされ、この面からも突っ込みようのない出来だといっていいだろう。

映画にリアリティーを与えるには、非常に重要なポイントだ。

 

中盤から後半にかけては、画面から孤独感がひしひしと伝わってくる、ストーリー展開が素晴らしい。

面白い作品というのは、ひとえに観る側がどれだけ主人公に感情移入できるかに、かかっているといってもいいだろう。

   

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映像は実に美しい。

それが、一人火星に残された者が抱く孤独感をひしひしと伝えてくるのだ。  

片道の所要時間が440日以上という火星と地球の距離が、救出の難しさを増幅させる。

  

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もちろんラストには、クライマックスとなる救出劇で手に汗を握る仕掛けが待っている。

計算通りには行かないアクシデントの恐怖感を織り交ぜながら、物語は進んで行く。

 

制作費は108億ドル。

興行収入は何と制作費の5倍以上という597億ドル(600億円)!

   

この数字が物語るように、それだけ多くの人が観たわけだ。

言い換えれば、この数字が何よりも映画の面白さを物語っているのではないだろうか。

 

これはひとえに原作が面白いからだろう。 

  

余談だが日本の映画の年間興行収入はこの10年ほど余り変わらない額で約2000億円。

オデッセイはこの一本で、その30%を稼ぎ出したわけだ。

  

言い換えれば、日本映画は、日本という小さい市場で観客の奪い合いをしている状況といっていいだろう。

 

ちなみに日本映画の原作料の値段は100万から600万円。

今後は少子高齢化で、減少してゆくはずで、そうなると、製作はより知名度のある原作に頼ってゆかざるを得ないわけだ。

今のプロデューサーは、オリジナル企画ではなく、いかに売れている原作を獲得できるかがキーとなっている。

    

Film budgeting によると・・ハリウッド映画の場合原作料は600万円から5億円。

さらに脚本化のための費用は1千万から2千万円。

場合によっては粗利益(生産、マーケティング予算が控除された後)の2パーセントを上乗せするという契約もあるようだ。

    

面白い物語は創造力がモノを言う世界。

やはり映画は原作が面白いかどうかにかかっているわけで、大いに納得できるハナシだ。

オデッセイを見終わり、思わずこうしたことを考えてしまった。

  

それほど素晴らしい作品だった。

  

 

  

 

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