訓練の意味

8日金曜日に書いた「だんだん良くなる始値執行」で、なぜ始値執行の練習が必要かを説明したのですが、この訓練には落とし穴があります。

ですからその落とし穴に落ちないように気をつけることが大事です。

トレーダーはどうしても勝ち負けにこだわるため、正しい訓練ができないことがままあります。

ちょうど金曜日のマーケットで、このことについての考察にぴったりの例を見つけました。

 
minus.gif

累計を見ると、上は1300ドル以上のマイナスで、下は1200ドル以上のプラス。

ですが、先週の目標は、1週間を通じてすべての手仕舞いを緑色にすることが訓練の目的だったはずですね。

つまり、執行の訓練としては、上の例の方が遙かに優れていることになります。

  

マイナスになったのは、始まった位置で執行することとは、別の原因なので全く問題ないわけです。

マイナスになる原因はたくさんあります。

たとえば、すべてをグリーンにしようとすると、執行が遅れてしまった場合、次の足の始まりまで待ってからエントリーしなければならなくなります。

そうすると不利な位置でエントリーするため、マイナスが増えるわけです。

 

だからといって、勝ち負けを気にし始めると、すべてが始値執行となるオールグリーンは達成できなくなります。

下の+1255ドルはLTCXの+1800ドルがあるからなのですが、これが累計の平均的な1トレードの平均値である220ドルなら、結果はマイナスとなるわけです。

だからといって、このトレードが悪いということではありませんからね。

オールグリーンにできるチカラがあり、正しいトレードをしていたなら、この1800ドルを含め、少なくとも3000ドルは勝てているはずなのです。

plus.gif

オールグリーンにする訓練をしていると、エントリーが遅れた場合、次の足まで待たなければならなくなります。

つまり不利な位置になるわけですが、だからといってその位置でエントリーして負けるとは限らないのです。

現在自分が保有している銘柄の、含み損益とのバランスで決めることが大事なのです。

 

手仕舞いをオールグリーンにする訓練をしていると、エントリーもオールグリーンにすることができるようになります。

逆に言えば、手仕舞いをオールグリーンにできなければ、エントリーをオールグリーンにすることなどできないのです。

 

また、2分足のトレードでは、偶数分でのオールグリーンではなく、奇数分でのオールグリーンを狙うことにより、より多くの執行チャンスを掴むこともできるようになるのです。

さらには、オールグリーにできるようになれば、執行ができない、少なくとも1分30秒以上はある時間というのは、意外と長いことがわかってきます。

そうなれば、今度は現在保有している銘柄同士を比較し、損益面から考えて最も条件の悪い銘柄を特定し、次の足の頭で切ることができるようになるのです。

 

このように、オールグリーンにする訓練から得られるものは、当人の想像を遙かに越えたものへと、繋がってゆくことになります。

つまり、この訓練は、あなたのトレードを根底から変えてしまう、ブレイクスルーのための強力な起爆剤となりえるのです。

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