復興とマイクロバブル

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ご本人のブログにも書かれているので、もう書いても大丈夫でしょう。^^;

実は5月23日に大成さんから次のようなメールをいただいたのです。

 

ハッチ殿

このところバタバタしていてブログも書けませんでした。

以下の件があったからです。朗報です。これを大事業にしていくつもりです。

さて、この度、科学技術振興機構社会技術研究開発センターの東日本大震災支援プログラム
に以下のように採択されました。

 

前回お会いしたときも、大成さんとハナシをするうちに、内から沸き上がるかのようなエネルギーをお持ちだということが伝わってきていました。

多くの人と産業へマイクロバブルを活用するために日頃から精力的に活動されていることは、日記からも伝わってきていたのですが・・

実に素晴らしいことです。おめでとうございます。

こういうことは記録しておかないと・・というわけで、大成さんのブログから転載させていただきます。

 

2011年6 月 1日 (水)申請書づくり(2)

昨日は、早朝から申請書づくりを行い、このところ続いていた早朝散歩も取りやめざるを得ませんでした。

おかげで1万字ぐらいは書いたでしょうか、ようやく仕上げて提出、締め切りに間に合わせることができました。

この申請書の内容は、激烈な競争下で審査されます。それゆえ、運よく採択されるには、他との競争に勝ち抜かねばなりません。

そのためには、まず審査員に対する説得力、そして、何をどうするかの構想力がまず重要になります。

その際に、新規性と独創性も求められます。

こうなると書く方もなかなか容易ではなく、それらを簡明に、しかも要領よく書くにはどうすればよいか、ここで智恵と工夫をしきりに廻らすことになるのです。

そして、さらに難しいことは、これから行うという計画において、いかに実行が可能か、どうすれば研究が進展するのか、それらをわかりやすく述べる必要があるのです。

しかも、この計画においては、その前の先行的試みがかなりあり、しかも、その実績に基づいているかどうか、これを述べながら、その成果を引き継いで、このようにすればもっと発展するという方式で書くことによってより現実性や説得力が出てくるのです。

審査する側も、最初から何もかもわかって審査するわけではありません。むしろ先端的なことはほとんど理解できていない、そのような手探り状態で審査を開始するわけですから、こちらもそれを見越して書き進める必要があります。

こうなると、それこそ異分野の方でも理解できるように、しかし専門的にも奥行きがあり、さらに、その研究自体がおもしろいものである必要があります。

まさに、井上ひさしさんのいう、「むずかしいことをやさしく、やさしいことをふかく、ふかいことをおもしろく」書く必要があるのです。

こんなところで、文系の井上ひさしさんの言葉が役立つことは驚きですが、やはり、実践的に得られた極意の籠った言葉ですから、このような分野にも適用できるのですね。まことに立派です。

さて、無事提出できて、しかも昨年と比較すると、少し(もしかして、かなり)余裕を持って提出することができましたので一安心しましたが、その分、ストレスも大いに蓄積してしまい、それこそ手足、肩、首が最高にこってしまいました。

その疲れのせいでしょうか、昨夜はマイクロバブルの風呂にも入らずに眠ってしまいました。

それゆえ、今朝起きても昨日の疲れがかなり残っており、本日はたっぷりと早朝のマイクロバブル入浴を楽しませていただきました。

さて、この申請はどうなるか? 提出後は、「宝くじ」が当たるかどうか、これと同じ気分になります。そして、この申請の数が多いほど、貧乏性でしょうか、楽しみが増えてきて、毎日がやや楽しくなりそうです。

 

 

2011年6 月 3日 (金) 東日本大震災復興支援の夏(1150回記念)(1)

本ブログも欠落部分がなくなり、ようやく正常化しました。そこで、本日から新シリーズを書き始めることにします。

みなさんもおわかりのように、この課題は非常に重要なことですので、私も心して書き続けたいと思っています。

すでに紹介してきましたが、じつは、国に準ずる機関からの公募がありました。その締め切りは4月22日で、いつものように、その締め切り時刻ギリギリで危うく申請を済ませたものでした。

その後、どうなるか、少しは気になっていましたが、おそらく応募者が殺到して大変厳しい審査がなされるはずだから、「今回も採択は難しいだろうな」と思っていました。

「駄目もとで、この申請をしておきました」

とある方に報告をしたのですが、この時に、この方の反応が予想外でした。

この方は、このような申請に長年関わってきたプロ中のプロですから、その話を聞くだけで、なにか感じるものがあったのでしょうか、「駄目もと」どころか、「これはおもしろい」という「意外な」反応を示したのでした。

これを見て、今度は私の方が、「もしかしたら」と考えを改めてみようかという気持ちになりました。

「そうか、可能性はありなのかもしれない!」

こう思うと、少し目の前が明るくなってきたような気がしました。

このような再考が始まったころに、その機関からの連絡がありました。じつは、100件以上もあった応募のなかから、あなたの申請が候補になったから、直接調査に伺いたいので、都合はどうかと尋ねられました。

これが5月の連休前のことでした。そこで連休の計画を急きょ変更し、それに対応することにしました。

こられた調査員の方は、予め、今回の申請の内容をよく理解されており、「すぐに成果が期待されるのか」、「装置は間にあうのか」などの前向きの質問をしてきました。

この席で、私も詳しくマイクロバブル技術について説明をし、この調査員の方は満足して帰っていかれたようでした。

「そうか、候補になると、このような調査を受けるのか」

このとき初めて、このような事前調査がなされることを知りました。

そこで、この調査があったこと、その内容を上記の方に、その可能性が高まったことを報告しました。

そして、この調査を受けたこと、調査員の質問の内容を改めて考えてみることにしました(つづく)。

 

 

2011年6 月 4日 (土)東日本大震災復興支援の夏(1150回記念)(2)

連休の中日に、東京からわざわざ調査員が訪ねてきました。

すでに、これまでの私の研究については事前にかなり詳しく調べてきたようでしたので、初歩からの説明をほとんど省くことができました。

主に、その調査員から尋ねられたことは次の2点でした。

「本当に成果がすぐに出るものなのでしょうか? 出るとしたら、どのくらいの時間がかかるのでしょうか?」

「装置はすぐにできるのでしょうか? 現地での実験に間にあうのでしょうか?」

これに対し、私は次のように返事しました。

これまでの広島カキ養殖、北海道ホタテ養殖、三重真珠養殖などの実績を踏まえますと、およそ1カ月で、重要な変化が変化が始まります。

生物はマイクロバブルに正直に反応しますので、長期間にわたって成果を待ち続けるということはありません。

それから、装置の製作期間の問題ですが、これは発注から約1カ月で用意が可能になりますので、この点も心配する必要はありません。

このように述べておきましたので,すぐに,その調査員には了解していただけたようでした。

それから、話が徐々に展開し始めたのですが、そのなかで、海の復興に関することがほとんどなかったということが話題になりました。

それだけ意外で、いわば盲点になていた課題だったのだと思います。

私も最初に考えついたのは、農業の問題であり、マイクロバブル技術を用いて水耕栽培をすることはどうかなというアイデアが浮かびました。

しかし、これだと、栽培空間や栽培量に限界が生じてしまい、広範囲にわたってインパクトのある効果をもたらすことがなかなか難しいと思っていました。

それに、今回は震災復興の問題ですから、かならず小さくない成功を修める必要があります。

そうなると、これまでにも実績があり、失敗のない方法を考える必要があり、そうであれば、海の問題が一番よい、これまでに、広島や北海道、そして三重の実績がある、そうだ、これでいこうというアイデアが浮かんできたのでした。

このアイデアに到達してからは、その申請書書きも比較的円滑に進み、それでも一、二度見直してから申請を済ますことができました。

この調査員を見送ってから、「もしかすると、東日本大震災復興支援に何か役立つことになるかもしれない」という思いが湧いてきました。

そして、広島カキ筏の上でカキの成長を喜んだこと、北海道の荒波の上で観測を行ったこと、さらには三重の英虞湾で立派な真珠が育てられて驚いたことなどが脳裏に浮かんできました。

「これらに取り組んできた甲斐があった!」

しばし、このような思いに耽ることができましたが、しかし、それはいまだ「候補」になっただけのことであり、正式に、その採択が決定されたということではありませんでした(つづく)。

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この記事について

このページは、hatchが2011年6月25日 18:22に書いた記事です。

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