Phenom II

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Phenom2

AMDより新しいCPUであるPhenom IIが発売されました。

さっそくCPUを乗せ換えてというわけにはいかず、使用していたマザーボードはソケットAM2+なPhenom II X4 940 Black Editionに対応していないので、マザーボードも新調ということになりました。

前はAMD Athlon64 X2 6000+ (3GHz、L2 1MB x 2)とGigabyte GA-M61PM-S2でしたが、Phenom II X4 940BE(3GHz)とASUSTeK M3A78-T(790GX、SB750)の組み合わせを選びました。ビデオカードにNVIDIA 8600GTを使用しているので、マザーボードのChipsetにNVIDIA(GeForce8300 Chipset辺り)を選択しておいたほうがよかったかなと思ったのは購入後のことでした。(Vistaでは異なるドライバソフトウェアでのマルチディスプレイには制約があるので)

手持ちにRADEON HD3650があるので差し替えてトリプルディスプレイに出来るのですが、今のところは画面に不足しているわけでもないので後で試そうと思っています。

CPUとマザーボードの入れ替えなので、クリーンインストールが望ましいと思うのですが、丸1日以上の作業が予想されるので、ドライバのアンインストールと新しいドライバの再インストールのみで済ませています。CPUがAMDからIntelに変わるとかだとクリーンインストールを選んでいたと思います。

OSにはWindows Vista Ultimate 64bit版を使用しています。

手順ですが、

  1. マザーボード入れ替え前に、ドライバソフトウェアをアンインストールします。通常Chipset、Sound、NIC(LAN)、他にマザーボード専用ユーティリティなどがあります。今回はChipsetとビデオカードがNIVIDIA製でアンインストーラがひとつで済まされるのですが、ビデオカードのドライバを残して削除を行いました。順番はSound、NIC、Chipset。LANで固定IPを割り振っている場合はDHCPに変更してから削除したほうが無難です(存在しないものに邪魔されることがあります。今回も邪魔されました。)
  2. HDDはAHCIモードで動作させるので、事前にAHCIドライバを有効にしておきます。Vista無印ではAMD製のI/O ChipsetであるSB600/SB700/SB750に対応していませんでしたが、Vista SP1では対応しているので、事前にMicrosoftのAHCIドライバを有効にしておきます。
    GA-M61PM-S2ではNVIDIAのIDE SWドライバでAHCIに対応していたので、マザーボードのBIOS設定を含めて意識することはありませんが、M3A78-TではBIOS設定にIDE/AHCIの切り替えが存在するので、事前に有効にします。
    AHCIの設定に関してはMicrosoftのサポートオンラインに変更方法があります。(http://support.microsoft.com/kb/922976/ja
    またWebサイトを検索すると色々見つかるかと思います。例えばhttp://stakasaki.at.webry.info/200702/article_2.html
    今回はMsahciのみ有効にしています。
  3. 新しいマザーボードのBIOSアップデート
    M3A78-TはBIOS 0502からPhenom IIに対応しているのですが、届いたM3A78-Tでは起動しませんでした。Athlon X2に差し替えて確認するとBIOS 0402、その時点で最新であった0701に更新して無事起動しました。これから購入する場合はAM3対応と箱に記載されているものか2009年1月以降に発売されたものが無難でしょうね。
    このときHDDはまだ接続せずに必要な設定を行います。IDE/AHCIもここで切り替えました。
    なお、M3A78-TではP/S2キーボードを接続しないとBIOS Setup画面に入れない状況がありました。全てのセットアップが終わった現時点ではUSBキーボードだけでもBIOS Setup画面に入れるのですが、まだまだP/S2キーボードを手放せない局面があります。
    私の場合、オンボードビデオ(790GXのHD3300)は現時点で使用していないので、BIOSで無効に設定し、NVIDIA 8600GTでブートします。
  4. HDDを接続して起動を確認、ChipsetやSound、NICのドライバをインストールします。事前に最新ドライバをダウンロードしておいたのですが、添付ドライバCDと同じバージョンでした。一番最初はAHCIドライバが認識されるので、ここで再起動になりその後ドライバインストールです。
    SB750の場合、AHCI/RAIDドライバが存在するのですが、性能が落ちる局面もあるらしいので、今回はMS製AHCIドライバにしておきます。(NVIDIAのSWドライバならかなり枯れてきているようなので、インストールしますが)
  5. NVIDIA 8600GTに新しいドライバが出ていたので、ここは最新にアップデート。古いものでも支障ないのですけどね。
  6. ここまででインストール作業は終了。
  7. OSはDSP版を使用しているのですが、今回CPU、Chipset、NICが変わっているので、やはり再アクティベーション対象となりました。Vistaはインターネットの自動認証はNGで、電話での自動認証でOK。MS Officeはインターネットの自動認証でOK。他にAdobeのCreative Suite3を使っているのですが、こちらは事前にライセンス認証を解除し、インストール作業終了後にライセンス認証を行ったので問題なし。

マザーボード上のFDDコネクタの実装位置に問題があったので組み立てに時間がかかっています。FDDなぞBIOS更新くらいしか使わないのですが、今回使ったのでまだ捨てられません。まあUSB-FDDをハードオフででも買ってくれば外してよいのですが。(あるいはUSBメモリを使うとか)

さて、効果ですが微妙ですね。CPUコアが2つから4つに増えたので、幾つかの局面では速くなったと思うようなところもあるのですが、負荷が低い多くの局面では最高動作クロックで常時動くことは無く、最低動作クロックが1GHzから0.8GHzに落ちたこともあり、ほとんど変りません。かなり負荷のかかる局面でないと効果が目に見えて出てくるということがなさそうです。今年の末から来年にもリリースされるというWindows 7はVistaよりも実行速度が改善されるという評判ですから、最高クロックでの性能が問題となってくる一部のユーザー以外はある程度以上のものに違いを見出せなくなってきました。

とはいえ、メモリやHDDが非常に安くなり、円高ということもあるので、PCを新しくするにはよい時期かもしれません。

メモリが安くなったのはDDR2の話で、DDR3とは未だ差があります。Phenom IIはより速いDDR2-1066を使えるのですが、今回はDDR2-800でそのままです。DDR2とDDR3に対応したソケットAM3版は2月頃(最高クロック版は4月頃)、マザーボードもソケットAM3版はこれからです。しかし上述のようにDDR2-800で十分に感じています。それよりもVistaだったら64bit版と8GBメモリのほうが効果的かと思います。

Phenom IIで組むのであれば2月に出揃った時期に考えるのがよいかもしれません。2月は中国/台湾などが旧正月で需要がタイトになり若干価格が上昇するかもしれませんが。

ところで、Windows XPの出荷は1月末で終了します。購入するならすぐに決断が必要ですが今さら32bit環境かなと思ってはいます。もっとも古いソフトウェアは色々不具合があったり、インストールすらできないこともあるので(16bit環境が動作しないので)、初めて64bit環境に移行しようとすると手間がかかる恐れがあるのですがね。それでもVistaが出荷された2年前よりは大幅に改善されてきたように思いますので、移行時期に入ってきたのではないかと思います。