はっち3号までの1年

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ハイローバンド・ギャッププレイを単純にプレイしたらどうなるか?

それがはっち1号、はっち2号、はっち3号です。登場は去年の7月頃、開始日を5月1日としたのでちょうど1年になります。

記録は全て公開しているのでグラフ化はどなたでも可能ですが1年の区切りとして作成しました。

はっち3号損益カーブ

このグラフはシミュレーションであるし、もちろん経費も計算に含めていません。

このグラフの有意なところは途中で条件を変更せずに継続していることです。はっち1号が登場以後、はっち2号、はっち3号が次々と登場していますが、実はそれぞれが低迷しかけたときに条件を再評価しての登板となりました。またはっち3号では日本株において株価に対する株数乗数の見直しを行いました。米国株では最初から乗数が決まっていたのですが、日本株は複雑な単元制度のため、はっち1号、はっち2号まで単純モデルにしていたのを投下金額と株数の調整を行うようにしました

各条件は登板以降固定していますから過去に向かっては良いグラフを作れたとしても未来に向けてはバックテストできません。さて結果はどうなったか。

はっち1号は、なんとか指数をアウトパフォームしました。しかしマイナスに落ち込んでいるときもあります。勝つとき、負けるときの差が激しいのは株数乗数の影響もあります。

はっち2号は、株数乗数こそはっち1号と同じですが成績はまあまあです。しかしよく見ると9月頃と比べて大きく変わっておらず、最初の頃の勝ちが担保になっているようです。

はっち3号は、はっち1号、はっち2号が陥りやすい状況を改善した結果、損益カーブは上昇トレンドにあります。

はっち3号に旧株数乗数を適用したら?登板時に評価していますがその時点では損益に大きな差はありませんでした(もちろんグラフは異なります)。

ちなみにこの間指数はどうなったというと、TOPIXはややアンダーパフォーム、日経平均はややアウトパフォームです。

この1年の日経平均、TOPIX

さてはっち3号の問題点はなんでしょうか。日本株は日経平均に大きく左右されることが多く、ギャップ・リバーサルで引けることが多々あります。ギャップ方向へトレードするハイローバンド・ギャッププレイにとっては悩みの種です。

裁量トレードであるHatch3 Gap Playはどうでしょうか。ちょっとしたエントリー時期の工夫により大きくパフォーマンスを伸ばすことが可能です。そのためにはチャートに対する知識と経験が必要になります。しかし負けトレードが勝ちトレードあるいは小幅な負けに留まれればパフォーマンスが大きく改善可能なことは容易に想像できます。

ではHatch3 Gap Playをシミュレーションしてみましょうか。実は出来ません。正しくははっち3号をシミュレーションしているシステムでは出来ません。なぜならスイングスキャン運用時に記録しているデータのみでシミュレーションしているからです。これには1日に1データのみしか存在しないのでイントラデイのシミュレーションが出来ないからです。出来たとしても200銘柄くらいの中から毎日を抽出するとなるとかなりの処理が必要になるでしょう。しかも直近の動きを再評価しなおすとなれば更に必要となるでしょう。

しかしはっち3号というかなり単純なモデルで十分な成績が出ていることを踏まえれば、シミュレーション(バックテスト)を問う必要は無いかと思います。

実のところ条件を変えると損益が大きく改善され2倍にもなるモデルも存在します。そのモデルが今後ともうまくいくかは別の話ですが..

ところで、日本株はっち3号と米国株はっち3号の条件は異なります。日本株のほうがやや条件が多いのですが、それには秘伝の条件が..(いや秘伝というほどのものでは..)