新しいPCを購入したいが、という質問

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 セミナー受講予定の方から、新しいPCを購入したいが、という質問についてです。

CQGの利用のため、新しいデスクトップPCの購入準備中です。
(略)
現在、検討中のスペックは以下です。

CPU i 5
メモリ 8GB(4GB×2がベター?)
HDD 2TB

1)これを、上記により上のスペックの、
CPU i 7 と、SSD(256GBがベター?)に変更した場合、

 CQG利用に関してなど、使用感に違いがでてくるでしょうか?
さほどでもなければ高価のため
やめようかと思っているのですが・・・。

 デスクトップ向けのCore i5(4C4T)とCore i7(4C8T)の違いは、HTT(Hyper-Threading Technology)の有無が主たるものです。おそらく使用感の違いはほとんど無いと思われます。その理由はWindows 7以降に導入されたCore Parkingという省電力機能のために、ある程度の負荷ではHTTによるもう一つの論理コアが動き出さないからです。(Windows 7初期は無効でしたがある時期から有効に変わっています。)

 Pentium4の時代にはCQGがデータを処理しきれなくて1時間遅れのチャートを表示しているなどという笑い話(セミナーでの実話)もありましたが、Core 2以降能力不足に起因する問題も起きなくなりました。Core i7の能力を使い切るとしたら、動画エンコードや8スレッドを使い切るソフトウェア等です。

 SSDについては、起動は早くなるはずです。CQG動作中については何とも言えません。というのも私自身はSSDを使用していないからです。CQGのSystem SpecificationsではSSDをRecommendedとしています。もし導入するなら200GBクラス以上のSSDとデータ用にHDDを追加するのが一般的かとおもいます。私はシステムドライブにWD Black 500GBを使用していて、480GBのSSDが安くなってきたので検討しようかと思っているところです。馬渕さんは2台ともSSDで使用されているので受講時にでもお聞きしてください。

 CQGはデータ保存にmemory cacheとdisk cacheの機能を持ちますが、以前のバージョンでdisk cacheの動作が微妙であったため、セミナー用アカウントや私自身のアカウントもdisk cacheを無効にしたままで、SSDで改善されるかは分からないというのが現状です。

2)モニターについて、
「20インチ以上の縦置き可能を2枚」の基準で、

23インチ(1920×1080)×2枚を買うつもりでしたが、
店頭でWQHDの27インチをみたら、とても美しく
高価ですが1枚はそちらにしたいとも考えております。

「デイトレードなときどき日記」でも「WQHD27インチ1枚+サブモニターで個人的には十分」という記載を拝見していました。

 ところが、PCショップ店員に聞いたところ、
「デュアルディスプレイにする場合、ディスプレイの画素数を
合わせるのが普通である」との話でした。

そうしないと、画素数が少ない小さいモニターのほうは
1画面全部が映らずに、切れている部分が出てしまうとのこと。 

この問題については、解決策があるのでしょうか?
あるいは、そのまま使えば良いのでしょうか?

 “1画面全部が映らずに、切れている部分が出てしまうとのこと”、この表現がどういうことを指しているのかは分かりませんが、アプリケーションウィンドウを最大化した場合、表示中のモニターのみに表示するので切れることはありません。おそらく並べた水平解像度いっぱいにアプリケーションウィンドウを広げたら切れる部分が出てくるということなのでしょう。そういう使い方は一般的ではありません。

 それよりも、異なる縦解像度のモニターが並んだ結果、マウスカーソルが移動できない!?という事象が起きます。次の画像の位置にマウスカーソルがあると、これ以上カーソルを左に移動できません。一旦カーソルを下へ移動しなくてはなりません。

20140609_cursor_stop.gif

 この問題は縦解像度が同じモニターを並べれば解決しますが、WQHDの1440ドットに合う、異なる解像度のモニターは無さそうです。

 またモニターのドットピッチが著しく異なる場合も違和感が出てしまうかもしれません。ドットピッチについては各モニターの仕様に記載されているかと思います。

 なお、 FHD縦置き2枚というのは横幅が狭いので正直微妙です。馬渕さんのようにWQHDを縦置き3枚というのも行き過ぎかなと思いますけど。

 

2画面接続のためのPCスペック(グラフィック)についてなのですが、
現在検討中のものは、

1)標準搭載で
 インテル(R) HD Graphics 4600(CPU内蔵グラフィックス)
 (マザーボードZ87)
 出力端子は、(miniD-sub15Pin×1/DVI-D×1/DisplayPort×1)

となっており、仕様としては、
そのままでもWQHD27インチ×1と23インチFullHD×1
の2画面はおそらく接続できるのではないかと思いますが、

2)グレードアップで、
以下のグラフィックカードを増設できるようなのです。
・Radeon HD 8730
・GeForce GTX 650 1GB
・GeForce GTX 750 1GB

 グラフィックカードは接続すれば映像は良くなるそうですが、
知人によるとこれらは「ゲーム用」であり、高温を発するので
PC内の換気も必要になってくるのでは?とのことでした。

CQGを使うには、上記スペックは
1)と 2)、どちらが適しているのでしょうか?
あるいはもっと小さめのグラフィックカードを探したほうがよいのでしょうか?

 まず、マザーボードの各端子で使用可能な解像度は確認してください。Z87の場合例えばAsus社の標準的なものだとDVI-D端子は1920x1200までで、WGHDのモニターはDP端子で接続となります。グラフィックスカードを増設した場合の各端子はそれぞれの仕様に依ります。

 発熱についてですが、昨今のカードは低負荷やアイドル時の消費電力は10w台~20w台程度のため、十分大きなヒートシンクに大きめのファンがゆっくり回れば気になるような問題は起きません。ただしPCの筐体がミニタワー程度であればという条件付きです。メーカー製の省スペース型などだとかなり制約があります。どちらが低消費電力かであれば、iGPU(内蔵グラフィックス)ですけどね。

 GeForce GTX 650/GTX 750は世代違いのカードで750の方が新しく、共に補助電源が不要(OC版を除く)で、高解像度で使用される場合はお勧めします。これらのカードは「ゲーム用」というほどの性能はありません。

 Radeon HD 8730は、GTX 650/GTX 750の少し下という位置のようです。

 Windows Vista以降、ゲーム向け出自のDirectXを積極的に活用するようになり、ゲームはしなくとも相応の性能があったほうが快適に運用できます。iGPUの場合、メモリはCPUと共用しますから高解像度だと相応の負荷が掛かります。

 GeForce GTX 750 1GB程度であれば、高解像度のマルチモニターを運用するには推奨の範囲かと思います。

 なお、iGPUとグラフィックスカードの同時使用ですが、第2世代Core i 以降とWindows 7以降であれば可能ということになっていますが、不要なトラブルを避けるならiGPUを無効にすることを勧めます。メーカー製だと無効になるものがほとんどだと思いますが、こちらはサポートの手間を減らす為ではないかと思います。

 また、3画面以上となるとカードが出力できる端子種類・解像度に制約が出てくるので、マザーボードの制約でカード2枚挿しが出来ない場合はより高性能のグラフィックスカードを選択せざるおえない場合もあります。(特にメーカー製の場合)

 前出のWQHD3枚の場合、DL-DVI、DL-DVI、DPで接続しています。

 セミナー用PCは3年前に更新ですが、RADEON HD6350を2枚挿しでSXGA3枚接続です。

 以上、ご参考までに。