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Saturday December 30, 2006

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一般投資家の声を聞いてみよう

2007年、アメリカ経済、そして株式市場はどうなるでしょうか?フォーチュン誌は、そんな質問を読者にぶつけた。昨日一昨日と、二日連続でプロの意見を紹介したから、今日は個人投資者たちの声を聞いてみよう。 「マスコミは、まるで住宅市場が大暴落しているような報道の仕方ですが、実際に損を出しているのは、天井で住宅を購入した人たちです。来年、南部の不動産は安定するだけでなく、たぶん上昇するはずです。米国経済も、心配されたような落ち込みは無いと思います。イラクから兵を撤退させれば、米国経済は2010年まで、順調に伸びるのではないでしょうか。」 ケン・アンソニーさん(サウス・カロライナ州) 「マーケットは、ゆっくりとしたペースで上昇を続け、高値が更新されることでしょう。ですから、不動産から株へ資金を移す計画をしています。住宅市場は、来年も低迷すると思います。場...

Friday December 29, 2006

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2007年、ファンドマネージャーが狙う株

2007年の買い候補として、キプリンジャー・フォーキャスツは3M(MMM)や保険会社のアメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)をあげていることを昨日紹介したが、ファンドマネージャーたちは、どんな株を狙っているのだろうか?いくつか見てみよう。 ・ダニエル・マニオン氏(センティネル・アッセット・マネージメント):「エレベーター、エスカレーター、動く歩道、暖房システム、それに空気調節装置で有名なユナイテッド・テクノロジーズ(UTX)に期待できます。来年も、中国の建築ブームは続きます。言い換えれば、UTXは中国関連銘柄の一つです。」 ・マイク・ホランド氏(ホランド・ファンド):「今年のマーケットを振り返って分かることは、優良大型銘柄の活躍です。来年も大型株が中心に買われることでしょうから、ゼネラル・エレクトリック(GE)が良いと思います。収益を考慮すると、株価はまだ割安ですから、遅かれ早...

Thursday December 28, 2006

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2007年の不安材料と狙える銘柄

住宅市場の低迷、企業収益成長率の低下、利下げに消極的な連銀、膨大な貿易赤字、など悪材料はいくらでもある。しかし、キプリンジャー・フォーキャスツは、2007年、S&P500指数に7%から12%の伸びを期待できる、と発表している。もちろん、それが実現するためには、起きては困る事柄がいくつかある。 1、地政学的要素: 言うまでもなく、私たちは危険な世界に住んでいる。イラン、北朝鮮の核問題だけでなく、イラク、レバノン、パキスタン、ベネズエラ、そしてロシアも不安な存在だ。これらの国々で一大事となれば、とうぜん世界の株式市場にダメージを与えることは間違いない。 2、オイル: テロ活動などが原因となって、もし中東からのオイル生産量が大幅に減るような事態も、世界の株式市場を混乱に巻き込む。場合によっては、オイル価格が1バレル100ドルを突破することもありえるか...

Wednesday December 27, 2006

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米国経済クイズ10問

クリスマスも終わり、今年の相場も大詰めだ。クイズ形式で、2006年度の米国経済ニュースを振り返ってみよう。 1、4四半期連続で、史上最高の収益を発表した企業はどれ? A、バンク・オブ・アメリカ B、エクソンモービル C、グーグル D、ウォルマート 2、連銀が景気の冷え込みを最も心配しているセクターはどれ? A、自動車産業 B、住宅市場 C、製造業 D、小売業 3、史上最高値を記録した株式指数はどれ? A、S&P 500指数 B、ダウ指数 C、ナスダック指数 D、ラッセル5000指数 4、7月、クルードオイルは史上最高値を記録したが、その価格は1バレル(159リットル)当たりいくら? ...

Tuesday December 26, 2006

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あなたはトレード依存症?

好きこそものの上手なれ、と言われるが、好きの度合も過激なレベルに達すると中毒患者と変わりがない。寝ても覚めても頭の中は株だけ。マーケットの無い土日はイライラし、とにかく月曜が待ち遠しい。もし、あなたもこんな状態なら、正真正銘の株中毒、トレード依存症かもしれない。 ご存知のように、アルコール依存症の人は、ほとんどの場合、自分がアル中だとは思っていない。同様に、株中毒にかかっている人たちも、なかなかそれを認められないのが事実だ。ひょっとしたら、あなたはトレード中毒におかされているかもしれない。さっそく、トレード依存症の症状を見てみよう。 1、株に夢中になりすぎて、仕事に遅刻したり欠勤することはないだろうか? 2、あなたのトレードは、家族の迷惑になっていないだろうか? 3、トレードが原因で友人を失ったり、同僚からの...

Monday December 25, 2006

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機関投資家の資金はどこへ向かう?

「どんなに慎重な準備をしても、バンジージャンプやスカイダイビングには危険が伴います。同様に、自動車での通勤にも交通事故に巻き込まれる危険性があります。しかし私たちは、自動車の運転よりスカイダイビングの方が危ない、と思っているのではないでしょうか?」、と切り出すジェイミー・ドルゴッシ氏(ラショナル・インベスター)だが、いったい何を言いたいのだろうか?話を続けよう。 「変な言い方になってしまいましたが、最近の株式市場を見ていると、ついそんな言葉が出てしまいます。ここ6カ月間で、マーケットの危険/報酬比(リスク/リワード比)が大きく変わっています。このレベルで、わざわざ危険をおかして株を買うことは、どうしても私にはできません。 今日のマーケットは、1990年代の終わりに似ています。インターネット銘柄が、毎日のように上げていましたが、私は買いませんでし...

Saturday December 23, 2006

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2007年、狙えるセクターはどれ?

長期投資としてだけでなく、スイングトレードやデイトレードにも使える、上場投信(ETF)が人気を集めている。ダイヤモンド(DIA)のような指数型から、BBHのように特定セクターに連動するもの、それに日本株だけを狙うEWJなどがあるから種類は豊富だ。ジム・ジューバック氏(MSNマネー、シニア・エディター)が、2007年に注目できる上場投信を紹介しているので、そのいくつかを見てみよう。 オイル: 2007年2月、OPEC(石油輸出国機構)はオイルの減産を開始する。とうぜん、アメリカ国内のオイル在庫量も減ることになるから、2007年の第1四半期には、オイル価格の上昇が既に予想されている。実際にオイルが上がり始めてからでは遅いから、今からオイル関連に投資することが好ましい。 利用できる上場投信は、オイル・サービス・ホールダー(OIH)だ...

Friday December 22, 2006

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マーケット2連勝、三日目は買い?

マーケットが2日連続で上がったとしよう。3日めは買うべきだろうか、それとも売るべきだろうか?こんな質問をするのは、「The Psychology of Trading(トレードの心理学)」の著者、ブレット・スティーンバーガー氏だ。大学で助教授を務める氏は、単に机上の知識だけでなく、自らも先物指数のトレードをしている。それでは、質問の答えを聞いてみることにしよう。 「S&P500指数に連動する、スパイダー(SPY、上場投信)を使って調べてみました。2004年以来、スパイダーが2日連続で上がったことは233回ありました。さて三日後を見てみると、スパイダーは平均で0.02%の損が出ています。逆に、スパイダーが二日連続で下がったことは146回ありましたが、三日後は平均で0.25%の上昇になっています。明らかに、二連勝の後に買うのは不利です。 ナスダック...

Thursday December 21, 2006

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クイズ7問

そろそろクリスマス、そして大晦日がやって来ます。2006年は、皆さんにとってどんな年だったでしょうか?11月の中間選挙では、ブッシュ大統領の共和党が破れ、任期の残り2年間、大統領は苦しくなりそうです。おっと、政治の話はやめましょう。年末です、今年のデータを振り返って、ここはクイズ、と行きましょう。 1、アメリカで最も治安の良い安全な市はどこでしょうか?(正解は下を参照) A、ブリックタウンシップ(ニュージャージー州) B、グリース(ニューヨーク州) C、オレム(ユタ州) D、アーバイン(カリフォルニア州) E、トロイ(ミシガン州) 2、アメリカで最も治安の悪い市はどこでしょうか? A、デトロイト(ミシガン州) B、フリント(ミシガン州) C、カムデン(ニュージャ...

Wednesday December 20, 2006

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消費者ムードが悪化するアメリカ

6月の底から、ダウ指数は16.2%の上昇だ。悪くない、と思われるかもしれないが、海外に目を向けると全く自慢できる成績ではない。同時期を比べてみると、オーストラリアの成長株に投資するファンドは+26.3%、ブラジルは+46%、そして中国は+53%だ。なぜ、米国株式市場はこうも遅れをとってしまったのだろうか?さっそく、マーチン・ワイス氏(MoneyandMarkets.com)の意見を聞いてみよう。 「アメリカは史上最大の貿易赤字を抱えています。それに、多額な財政赤字もあります。米国経済に重要な、自動車産業と住宅市場は低迷していますから、国内経済成長率は貧弱な+2.2%です。 これは、滅多にマスコミが取り上げることはありませんが、消費者のムードに変化が起きています。具体的に言えば、4月、110を記録した消費者信頼感指数は、11月、102.9に下落し...

Tuesday December 19, 2006

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ウルトラ上場投信は来年の主役!?

次々と種類が増える上場投信(ETF)だが、最近ウルトラ上場投信という耳慣れないものが注目されている。先ず、簡単に説明しよう。NASDAQ 100 Trust Shares (QQQQ)をご存知の方もいると思うが、これはナスダック100指数に連動する上場投信だ。連動するわけだから、ナスダック100指数が1%上昇すると、QQQQも同様に1%上がるしくみになっている。 基本的に、ウルトラ上場投信もナスダック指数に連動するのだが、決定的な違いは動く幅だ。具体的に言うと、ウルトラ上場投信は、ナスダック100指数が1%上がると2%上昇する。だからデイトレードの場合、レバレッジが4倍あるから、ウルトラ上場投信をデイトレードするとレバレッジは8倍だ。 ナスダック100指数に連動するウルトラ上場投信は二つある。先ず、Ultra QQQ Proshares(QLD...

Monday December 18, 2006

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ペーパートレードのススメ

新人トレーダーが、最も頻繁に犯す過ちは何だろうか?「単に金銭的な報酬だけでなく、トレードはやりがいのある仕事です。大きな夢を抱いて、トレーダーとしての人生を踏み切るのはいいのですが、多くの人たちが同じ間違いを繰り返しています」、と語るのはアンジュリル・アナリティクスでヘッド・トレーダーを務めるジョン・フォーマン氏だ。話を続けよう。 「とにかく頻繁なのが、売買執行の間違いです。買わなければいけないのに、売りのボタンを押してしまう。持ち株以上の株数を売ってしまう。シンボルを打ち間違えて、全く予定していなかった株を買ってしまう。ようするに不注意なのです。売買を執行しようとすると、画面には必ず確認のページが表示されますから、よく読んで間違いがないかを確かめでください。最初から、オーダーで失敗していたのでは話になりません。 資金的に余裕が無い人は、トレー...

Saturday December 16, 2006

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広報担当官の目

これ以上すばらしい決算を発表することはできない。正にゴールデンだ、とアナリストたちは巨大インベストメント・バンカー、ゴールドマン・サックス(GS)の第4四半期決算をベタ褒めしている。そんなに見事な結果なら、株は棒上げ、と思うかもしれないが、13日、ゴールドマン・サックスは1ドル69セント安(マイナス0.85%)で取引を終了した。と書いたからといって、ニュースを聞いてからでは遅すぎる、と結論したいわけではない。 多数の人たちが、ゴールドマン・サックスの好決算ニュースを聞いたことだろう。実際に株を持っている投資者なら、さぞ嬉しかったに違いない。それでは、もしあなたが、ゴールドマン・サックスの内部関係者(インサイダー)なら、はたしてニュースをどう受け取っただろうか?たとえ最高経営責任者や、最高財務責任者ではなくても、現にその会社に勤務している人なら、外部の人たちとは決...

Friday December 15, 2006

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オシュコッシュ・トラック

2007年はトラックだ、とジョン・マークマン氏(ストラテジック・アドバンテージ)は言う。「軍用トラック、セメント・トラック、ごみ回収トラック。とにかく、2007年の投資テーマはトラックです。」話を続けよう。 「ガソリン価格の安定、それに据え置きが続く金利はトラックメーカーに好材料です。過去2年間、売上が低迷していた業界ですが、そろそろ底打ちになって、収益が上向きそうです。 2007年、ブルマーケットは5年目を迎えます。ビリニ・アソシエーツの調べによれば、上げ相場の5年目は、素晴らしい成績を記録しています。具体的な数字で言えば、S&P500指数の平均伸び率は22.6%です。更に、S&P500指数は、大統領任期3年目が最も好調ですが、来年はブッシュ大統領の任期3年目です。 トレーダーズ・アルマナックの、大統領任期3年目の統計を見る...

Thursday December 14, 2006

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隠れた有望株の選び方

フォーメックス・インターナショナル +17592%、エネルギー・フューエルズ +4766%、フォース・プロテクション +1629%、ティックス・コープ +1374%、インテグラル・テクノロジーズ +1268%、ブルー・パール・マイニング +1245%。「これらは今年、抜群な伸びを見せた株です。ここで疑問になるのは、はたしてどのくらいの投資者が、これらの銘柄を12カ月前に注目していたかです」、と問うのはチャールズ・カーク氏(カーク・レポート)だ。 さっそく、筆頭のフォーメックス・インターナショナルを少し調べてみたが、とにかく肝心の情報がほとんど無い。ポリウレタンを扱う化学銘柄、ということは分かったが、追っているアナリストがいないから、とうぜん収益予想や、買い売り推奨なども無い。こんな状態だから、マスコミのレーダー網にキャッチされることも無いから、もちろんほとんどの投資者はこの銘柄を知らない。...

Wednesday December 13, 2006

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2007年度の焦点

あと2週間で2006年度の相場が終わる。来年は、どんなマーケットが展開されるだろうか?証券会社からは、次々と来年度の見通しが発表されているが、ここで紹介したいのが、投資ストラテジストのバイロン・ウィーン氏だ。「12月の楽しみの一つは、ウィーン氏のレポートを読むことです。これは単なる相場予想ではなく、来年度の注意点が記されていますから一読の価値があります」、とダグ・キャス氏(シーブリーズ・パートナーズ)は言う。それでは、レポートを少し見てみよう。 1、誤解されやすい政府からの統計は、2007年度第1四半期、住宅市場安定を示すデータを発表するだろう。その結果、多くのアナリストが住宅市場の底打ちを宣言し、同時に住宅建築関連銘柄も推されるから、3月までには住宅セクターが52週間ぶりの高値に戻るだろう。 2、誤解されやすい、と記した理由の一つは、政府が発...

Tuesday December 12, 2006

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少し変わった先物利用法

1月効果を誤解している人たちが多い、とマーク・ハルバート氏(ハルバート・ファイナンシャル・ダイジェスト)は言う。「中途半端な投資知識は危険です。1月効果は、株式市場全体に起きる現象ではありません。対象になるのは、小型株だけです。現に、大型株の1月は平均以下の成績ですから、S&P500指数やダウ指数に属する銘柄は避けた方が無難です。」小型株だけ?それでは、どの株を買ったらいいのだろうか。氏の話を続けよう。 「1月効果は、小型銘柄だけに限られる、ということを知っている人たちでも、この現象を中々うまく利用できないのが現状です。その理由の一つは、選択できる株が、上場されている小型株の中で最も小さな10%に限定されるからです。このような株だけに投資する、DFA  U.S. スモールキャップ(DFSTX)、というミューチュアルファンドがあります。DFAのウェブサイ...

Monday December 11, 2006

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国債バブル

火曜のFOMC(連邦公開市場委員会)では、現行金利の5.25%が据え置かれる、という見方が圧倒的に多い。金利引下げを期待するマーケット関係者もいるが、ハリス・プライベート・バンクのジャック・アブリン氏は、「どう考えても、現状況では据え置きしかありません」、と強調する。 金利と密接な関係にあるのが国債だが、この国債暴落を予想するのは、トレンド・マクロリティクスで投資アドバイザーを務めるドナルド・ラスキン氏だ。さっそく説明を聞いてみよう。 「全く疑う余地はありません。1990年代のナスダックのように、今日の国債市場は完全なバブルです。イールド・カーブ(利回り曲線)を見てください。10年物国債利回りは、短期金利のフェデラル・ファンズより0.75ポイントも低いのです。正常な状況なら、長期金利が短期を上回るのが当然です。 長期金利が低い...

Saturday December 9, 2006

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銘柄選びのコツ

ニューオーリンズから北へ車で1時間、と聞いても、何の景色も頭に浮かんでこない。「田舎です。隣の家は遠くに小さく見えます」、と言うのはヘッジファンド・マネージャーのデービッド・ランドリー氏だ。「人里離れた場所ですが、インターネットのお陰で、ビジネスには全く支障がありません。」 ある本の前書きの中で、ランドリー氏はたしかこんなことを書いていた。「新しいトレードの本が出版されると、どうしても買ってしまうのです。もちろん、既に知っている手法かもしれませんが、とにかく買わないと気がすまないのです。正真正銘の、トレード方法論ジャンキーです。」思わず笑ってしまったが、これで氏をぐっと身近に感じることができた。 ランドリー氏は、数日間で終わるスイングトレード、そして数週間におよぶポジショントレードが専門だ。先日、ストック・ティッカーに氏のインタビューが掲載され...

Friday December 8, 2006

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人気ブロッガーの声を聞いてみよう

最近、ドル安という言葉を聞かないで一日を終えることはない。とにかく執拗なくらい報道されているから、ドル安を取り上げるブログが増えている。情報の正確さは別にして、ブログの面白いのは、ニュースでは得られない個人の感想を読めることだ。さっそく、人気ブロッガーたちの声を聞いてみよう。 「若い人たちは、ネズミのコスチュームが似合うかどうかを確かめるべきだ。ドル安が進んでいるから、たぶん最も有望な就職先はディズニーランドだ。海外から訪れる人が更に増えるだろうから、少なくとも「ニーハオ」「guten tag」くらいは言えるようにしておこう。」(ティム・アイアコノさん  The Mess That Greenspan Made ) 「アナリストやエコノミストの話をまとめると、アメリカの貿易赤字が最大のドル安原因だ。とにかく下げが続いているから、ドル強...

Thursday December 7, 2006

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意外な動きを展開する今年の相場

ウォール街には、5月に株を売って秋まで休むことを勧める、「Sell in May and Go Away」という格言がある。株式市場の歴史を振り返ってみると、5月から10月はパッとしないのだが、はたして今年はどうだったのだろうか?「たしかに5月の相場は低迷しました。と言っても、悪かったのは6週間だけです。特に9月は、すばらしいマーケットが展開されました」、と語るのはテクニカル・アナリストのマイケル・カーン氏だ。 「もう一つ、投資者たちを驚かせたことがあります。今年は、ブッシュ大統領の任期2年目です。大統領任期の二年目、特に第2と第3四半期に株が落ち込むのは有名な現象ですが、今年そんなことは全くありませんでした。正確に言えば、マーケットは夏から上げ続けています。」 単に今年だけが例外なのかは分からないが、悪いはずの時期に上げてしまったわけだから、皆が当てにしている新年ラリーはどうなるのだろう...

Wednesday December 6, 2006

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ドルが直面する3つの問題

連銀は、もはや短期金利をコントロールすることができない、とジム・ジューバック氏(MSNマネー)は言う。「先週のような出来事が、何度も繰り返されるようなことになれば、米国金利動向の鍵を握るのは誰であるかが、全ての投資家たちに明確になるでしょう。」先週の出来事?氏の話を要約しよう。 11月28日、急降下の続いていたドルは、ユーロに対して20カ月ぶりの安値を記録した。その直後、連銀のバーナンキ議長が信じられない発言をした。米国のインフレ率はいぜんとして高すぎ、経済成長も堅調だから、まだ金利引き上げの可能性があることをほのめかした。 なぜ議長のコメントは意外だったのだろうか?もう一度28日を振り返ってみると、その朝、10月分の耐久財受注が発表された。予想は5%減だったが、結果は2000年7月以来最悪のマイナス8.3%だった。明らかに米国経済の冷えこみを...

Tuesday December 5, 2006

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サメから学ぶ

新人トレーダーが最も犯しやすい過ちは何だろうか?「投資苑」の著者、アレキサンダー・エルダー氏の言葉を引用するまでもないが、トレードで間違いを犯すと、損という形で直ぐ結果が数字に表れる。何度も同じ失敗を繰り返さないことが大切なのだが、「多くの新人は、スタートの時点で既に間違っています」、とマイケル・シンシア氏(ザ・ロングターム・デイトレーダーの著者)は言う。さっそく説明を聞いてみよう。 「何か物事を始める時は、それなりの準備が必要です。しかし、多数の新人トレーダーは十分な知識や技術を習得する前に、トレードの世界に入ってしまいます。弱肉強食が、マーケットのルールです。ベテラントレーダーはサメ、新米はエサになる小魚です。サメといっしょに、同じ水の中で泳ぎ続けたいなら、先ずサメから学んでください。 アレキサンダー・エルダー氏も述べていることですが、学ぶ...

Monday December 4, 2006

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成功から学ぶ

北米の自動車工場を調べた結果、ある工場の欠陥車生産率が極めて低いことが分かった。他の工場でも、同じ車がつくられているのだが、何故かこの工場だけが際立って良い。そこで自動車メーカーは、優秀な工場と他の工場にカメラを設置して、どこが違うのかを確かめることにした。さっそく優れた工場から発見したことを、他の工場に適用することで、自動車メーカーの欠陥率は大きく下がった。 50人の外科医が、ある病院に勤務している。記録を見てみると、10人の外科医は、手術後合併症などの面倒な問題がほとんど無い。病院側は、他の40人の外科医たちに、10人の外科医の詳しい話を聞いてもらうことで、合併症を起こす確率を減らすことに成功した。 「間違いや失敗から学ぶことばかりが強調されますが、上記二つは、成功から学ぶことの実例です」、と言うのは「The Psychology of T...

Saturday December 2, 2006

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ブタに口紅

12月の相場が始まった。先月中間選挙があったが、統計によれば今月のマーケットは上がる可能性が高い。過去14回までさかのぼって、中間選挙があった年の12月を調べてみると、マーケットが弱かったのは4回だけだ。それなら積極的に買っていこう、と結論する前にマーク・ホイッスラー氏(ペアズトレーダー・ドット・コム)の意見を聞いてみよう。 「先日、一週間ほど仕事でラスベガスに行く機会がありました。休憩時間にニュースを見ると、ダウ指数の高値更新が報道されていました。いつもなら嬉しいニュースなのですが、今回は素直に喜ぶことができないのです。 昨夜、ホテルのカジノでギャンブルに夢中になっている人たちの様子を、何気なく見ていました。明らかにに疲れた、といった顔をしている人、勝利にハシャグ人、苛立ちを隠せない人、アルコールが入りすぎの人、と様々です。言うまでもありませ...

Friday December 1, 2006

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トレード日誌のススメ

皆さんはトレード日誌をつけているだろうか?「日誌と言っても、単に何時何分にどの株をいくらで買って、何時何分にいくらで売った、というような業務的なものではありません。そんなものなら、12才の女の子にも書くことができます。日誌には、15の項目が含まれていなければいけません」、とトレーダーコーチのダグ・ハーシホーン氏は指摘する。 「チャートを正確に読むことや、適切な売買執行方法を学ぶことだけが、トレードの腕を上げる結果となるのではありません。残念ながら、ほとんどのトレーダーには、トレード日誌をつける習慣がありません。一日の利益や損額を記録する人はいますが、どうやら問題は日誌に何を書いたらよいかが分かっていないのです。時としてスランプに陥ることがありますが、スランプの克服に大きく役立つのがトレード日誌です。」それでは、さっそく15の項目を見てみよう。 ...

 

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