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Wednesday January 31, 2007

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ボクシングジムに集まるトレーダー

ロサンゼルスタイムズの報道によると、ウォールストリートで、ボクシングの人気が高まっている。観戦するのではなく、実際のボクシング・ジム通いだ。 (上はジムで一汗流すマイケル・ムルロイ氏) トリニティー・ボクシング・クラブはマンハッタンの南端部にある。金融街の高級スポーツクラブではないから、とうぜん最新のトレッドミル、ハイテクシステムを導入したウェイトトレーニングなどの設備は無い。あるのは二つのリング、十分な数のサンドバッグにパンチングボール、そしてバーベルの代わりに用意されたビール樽だ。 ニューヨーク証券取引所のトレーダー、マイケル・ムルロイ氏は、「ボクシングはストレスの解消に最高です」、と言う。氏といっしょにトリニティー・ボクシング・クラブにやって来たフランク・ランダゾ氏(オプション・ブローカー)は、ボクシ...

Tuesday January 30, 2007

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テロとガソリン

2月1日、テラー・フリー・オイル、というガソリンスタンドが、ネブラスカ州オマハに開店する。 上の写真を見る限り、やや殺風景ではあるが、何の変哲もない普通のガソリンスタンドだ。ここで、もう一度、店の名前に戻ろう。TERROR - FREE OILは、「テロの無いオイル」、と直訳できる。ようするに、ここで販売されるガソリンは、テロ活動を支持しない国から輸入されたオイルが原料になっている。 「タンクを満タンにする度に、私たちはアメリカの滅亡を望むテログループに、資金を送っていたのです。そんなことを無視して、相変わらず巨大オイル会社は、中東からオイルを買っています。こんな現状は変えなければいけません。そして、9月11日のような悲劇は、二度とあってはならないのです」、とTERROR - FREE OILのジョー・カウフマン氏(広報担当)は言う。 テラー・フリー・オイルは、どこからガソリンを手に入れる...

Monday January 29, 2007

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1月31日も金利は据え置き

1月31日、連邦公開市場委員会(FOMC)が開かれる。短期金利は、過去4回の会議と同様に5.25%に据え置かれることが予想され、会議後の声明では、経済成長率減速よりもインフレ懸念を示す内容が中心になりそうだ。「数週間前、多くのアナリストは下向きになり始めた経済を理由に、3月か5月に金利引下げの可能性が高いことを主張していました。しかし、それは大きな読み間違いです」、と経済コラムニストのジョン・ベリー氏は言う。氏の話を要約しよう。 労働市場のひっ迫が続き、インフレ率は、わずかとは言うものの上昇方向だ。フェデラル・ファンズの先物を見てみると、少なくとも向こう6カ月間、金利引下げを予想する投資者はいない。 その一方、ゴールドマンサックスのエコノミストは、連銀は0.75ポイントの金利引下げを、今年の後半から実施する、という見方をまだ捨てていない。しかし...

Saturday January 27, 2007

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オイル銘柄は買い!?

2006年のピークから、原油価格は35%ほど下げている。はたして、オイル銘柄は買いだろうか?「たとえば、コノコ・フィリップス(COP)は10%、オクシデンタル(OXY)は8%、そしてエクソン・モービルは1.8%、1月に入ってから既に下げています」、とジム・ジューバック氏(MSNマネー)は言う。まだ買いのタイミングではないのだろうか?氏の意見をまとめてみよう。 今月、オイル価格は1バレル50ドルから、54ドル20セントまで上昇を見せたが、これは単なる一時的なラリーだ。十分な原油供給量、それに減速気味な米国経済を考えれば、このままオイルが上げ続けることは難しい。もう一つ、各オイル会社は、2006年度、記録的な一株利益を発表している。今年も去年と同様、あるいはそれ以上の成績を上げることは、ほとんど不可能に近い。 原油価格が40ドルを割ることはないと思...

Friday January 26, 2007

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期待されていないものを買え!?

「飛行機の旅より嫌なものがあるでしょうか?」、と問いかけるのはピナクル・インベストメント・アドバイザーズのジョン・マークマン氏だ。「手荷物検査の長い列、みじめな機内食サービス、無愛想な乗務員、狭い座席、高い航空券、つまらない映画、隣に座る体臭のきつい太った客。正に悪夢です。」(大丈夫かな。太った人たちから、マークマン氏に抗議のメールが殺到しそうだ。) とにかく、こんなことを言うからには、航空会社の空売りでも勧めたいのだろうか?話を続けよう。「航空会社は、長いことダメな投資対象の代名詞でした。しかし、過去6カ月を見てください。今日の株式市場で、航空会社は最も成績の良いセクターの一つです。好きなものに投資しろ、という言葉がウォールストリートにありますが、この際そんなことも言っていられません。 航空セクターが好調な理由は、8月以来、35%もクルード・オイル価格が下がっているからだ、と一般的に説明...

Thursday January 25, 2007

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Vistaの恩恵を受ける4銘柄

いよいよ来週、Windows Vistaの発売が始まる。延期されていただけに、待ちわびている人もいることだろうが、経済コラムニストのマイケル・ブラッシュ氏は、「店の前に徹夜で並ぶ人はいないでしょう。PS3とは違います」、と言う。しかし、Vistaは良い投資のチャンスになる、と氏は付け足すことも忘れない。マイクロソフトを買え、というのだろうか?ブラッシュ氏の話を聞いてみよう。 「難しい技術的な話は飛ばしましょう。Vistaは、株投資者にとって利益を上げる好機会です。ノレンバーガー・キャピタルのアナリストは、1990年以来、Vistaほど大きな影響をハードウェアに与えるオペレーティング・システムを見たことがない、と書いています。これが意味することは、多くの家庭や会社にあるコンピュータでは、Vistaを効果的に使えない、ということです。 注目できる銘柄が4つあります。先ず、プロセッサを製造するマ...

Wednesday January 24, 2007

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天候と上場投信

季節外れの暖かい冬から、一気に厳しい冬になってしまった。カリフォルニア州は霜に襲われ、70%以上のオレンジが失われる可能性がある。このニュースで、3月限の冷凍オレンジジュースの先物は、先週の水曜だけで3%の上昇になった。天候不順を、うまく投資に利用することはできないだろうか?そんな質問に、ラジオの経済番組で解説者を務めるティム・ミドルトン氏が答えているので、要点を紹介しよう。 多くの人たちは、株やミューチュアルファンドに投資ができる口座を持っているが、先物用の口座を持っている人は少ない。だから、今回のようなニュースがあっても、先物商品市場に参加することは不可能だ。しかし、状況が変化し始めている。 約2週間ほど前になるが、PowerShares DB Agriculture Fund (DBA)という農産物を専門に投資する上場投信が、アメリカン証券取引所にデビューした。初取引は1月5日、24...

Tuesday January 23, 2007

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一人あたり2800ドル

アンドリュー・シップマン氏は、他の旅客と同様に、チェックインした手荷物が出てくるのを待っていた。しかし、デルタ航空は、氏のスーツケースを失くしてしまった。とうぜん弁償してもらうことになったが、デルタ航空は、スーツケースが使い古され、既に価値が下がっていることを理由に、全額弁償を拒んだ。「航空会社と交渉することが、こんなに面倒なことだとは、全く予期していませんでした」、と当時を振り返ってシップマン氏は言う。 ウォールストリートジャーナル紙によれば、2002年以来、航空会社が紛失した手荷物数が毎年増加している。2006年を見ると、150人に1人(アメリカ人旅行者に限る)の割合で荷物が失くなり、2005年度の数値を11%上回った。テロ対策の一環として、機内へ持ち込める手荷物数の制限だけでなく、経営に苦しむ航空会社の人員削減が、荷物紛失数の増加につながったようだ。去年、...

Monday January 22, 2007

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クルード・オイルはここが底だ!?

去年の夏、クルード・オイル価格は80ドルに迫り、1バレル100ドルを予想するアナリストが多かった。テレビや新聞も、まるで100ドル突破は時間の問題、といった報道だったが、結果的にはそこが天井だった。先週金曜、2月限のクルード・オイルは51ドル99セントで終了している。 皆が100ドル論を公表する中、ピーター・グランディック氏は冷静な見方をしていた。7月1日付けのレポートで、氏はこう書いている。「秋頃から、クルード・オイルの大幅下落が始まるだろう。2007年の春までには、1バレル当たりの価格は60ドル以下になる可能性が高い。」 振り返ってみると、クルード・オイルはピークから20%ほど下げて2006年を終えている。今月に入ってからは、瞬時20カ月ぶりの安値、49ドル90セントを記録する場面もあった。 オイル100ドル論の信憑性が高かったのは、ハリケーンが大きな原因だ。しかし、2006年は打って...

Saturday January 20, 2007

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生活リズムとトレーダー

トレードで良い結果を出すためには、生活にリズムをつけることを忘れてはいけない、とジェフ・ホワイト氏(ザ・ストック・バンディット)は語る。リズムをつける、と言っても別に特別難しいことをするわけではない。お決まりの手順を作り上げればよいだけだ。もう少し、氏に説明してもらおう。 「私の一日は、いつも同じパターンで始まります。オフィスに入るのは、マーケットが開始する1時間半前です。先ずコンピュータを立ち上げて、主なニュースをチェックして寄付き前の雰囲気をつかみます。同時に、話題になっている銘柄の記事にも目を通します。その次は、私のルールに当てはまっている銘柄の最終的なリスト作りです。」 銘柄リストの作成に話が進んでいるが、ホワイト氏はどうやって銘柄を選んでいるのだろうか?「これは毎晩していることですが、マーケットに上場されている全ての銘柄を、株スクリー...

Friday January 19, 2007

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ハイテク株とカレンダー

しばらくハイテク株を避けた方が良い、とストリート・ドット・コムのジム・クレーマー氏は言う。「もちろん、個別銘柄によって違いはありますが、季節的にハイテク株は売りです。」そういえば、ウォールストリートには、「5月に売ってどこかへ行け(Sell in May and Go Away)」、という格言がある。現在1月だから、まだ5月ではない。知らない間に格言が修正されたのだろうか?クレーマー氏の話に戻ろう。 「ハイテク銘柄を効果的にトレードするには、カレンダーが必要です。私のヘッジファンドマネージャーとしての経験からも言えることですが、ウォールストリートのファンドマネージャーたちも、ハイテク株の季節性を利用しています。具体的には、1月中にハイテク株を処分して、買いは8月です。 一口にハイテク株と言っても、売りの対象になるのは半導体、ソフトウェア、それに...

Thursday January 18, 2007

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ベテラントレーダーが学んだ教訓

フルタイムのスイングトレーダー、ブライアン・シャノン氏が初めて株を買ったのは13才の時だったという。「毎週金曜の夜は、ウォールストリート・ウィークという株番組を、父といっしょに見ることが習慣になっていました。と言っても、別に株に興味があったわけではありません。ただ、父と時間を過ごすことが、とても楽しかったのです。」13才で、いったいどんな株を買ったのだろうか?氏の話に戻ろう。 「買ったのは、ロージャックという銘柄です。車に特殊な装置をつけて、もし盗難にあった時、素早く取り戻すことがロージャックの主な業務内容です。貯めた金が500ドルあったので、さっそく1株5ドルの株を100株買いたい、と父に話しました。最終的に買った株数は1000株です。不足分は、父が出してくれましたが、儲けは全て私のもの、という好条件もつきました。そして6カ月後、ロージャックは2倍になりました。」 トレードを始めると、誰...

Wednesday January 17, 2007

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最高の職場環境を備えた企業はどこ?

就職するならここだ!給料、ボーナス、従業員福利制度、将来性などを考慮して、フォーチュン誌が100のトップ企業を発表した。はたして、ナンバー1はどの会社だろうか?正解は、カリフォルニア州マウンテンビュー市に本拠地を構えるグーグルだ。さっそく、職場としてのグーグルを覗いてみよう。 ほぼ100%の従業員が称賛するのは、無料の社員食堂だ。その数は全部で11におよび、単なる食堂ではなく、正確に言えばグルメ・カフェテリアだ。11もあれば十分過ぎるほどだが、それ以外にもソーダやフルーツなどだけを扱った、スナック・ルームも用意されている。 シリコンバレーでは、通勤に電車を利用する人がいるから、多くの会社には低料金の出迎えバスがある。しかし、グーグルの場合は無料だ。車で通勤する人のためにも、グーグルは無料のオイル交換を行っている。更に、ハイブリッド車を購入するな...

Tuesday January 16, 2007

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大衆は正しい?

逆張りについて、少し考えてほしいことがある、と経済コラムニストのハーブ・グリーンバーグ氏は言う。「本当に、いつも大衆は間違っているのでしょうか?大衆の参加無しで、マーケットは動くでしょうか?違った言い方をすれば、今週のナンバー1ソングが存在するのは、大衆からの絶対的な支持があるからです。」たしかに、皆が熱狂的になって買ってくれなければ、株価は上がらない。売買タイミングに問題があることも事実だが、氏の話を続けよう。 「ウォールストリートには、こんな格言がります。「株価には逆らうな。」「トレンドは投資家の友だちだ。」とうぜん疑問になることは、トレンドや株価を作り上げるのは誰でしょうか?もう一つ、こんな言葉もあります。「大衆は正しくもなければ、間違ってもいない。大事なことは、大衆の行動は自己達成的予言のようなものだ。」 自己達成的予言?話が分かりにく...

Monday January 15, 2007

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米国住宅市場は上向きになった?

どうも話が合わない。先ず、全米不動産業協会(NAR)からの発表を見てほしい。 1、最終的な、2006年の中古住宅販売件数は650万件が予想され、2007年の売上数は642万件が予測される。 2、2006年の住宅着工件数は約181万件におよび、2007年は151万件が見込まれる。 3、2006年、中古住宅中間価格は1.1%の上昇が見られ、2007年は更に1.5%上がって、中古住宅中間価格は22万5300ドルになりそうだ。 4、2006年、新築住宅中間価格は+0.3%を記録した。今年は+3.0%が見込まれ、新築住宅中間価格は24万8900ドルに達しそうだ。 5、今年の中古住宅総売上数は、ほぼ去年と同様な数値が予想される。 どうだろうか?2番目の住宅着工件数を除けば、米国の住宅市場は決して悪くない。しかし、CNNの報道を読むと、全く違った様子が見える。報道の一部を紹介しよう。 ミネソタ州の読者か...

Saturday January 13, 2007

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ドルは長期的なダウントレンド

今年の相場は、どう展開すると思いますか?こんな質問に、銀行家のJPモルガン氏は、「たぶん上下するだろうね」、と決まって答えたという。同様な質問が、人気エコノミストのベン・スタイン氏にも向けられているが、さっそく返答を見てみよう。 「今年も、下げ基調の継続が予想されるのは米ドルです。一時的な下げ止まり、そして反発は当然おきると思いますが、長期的なダウントレンドに変わりはありません。ドル安要因の一つは、アメリカが抱える貿易赤字です。輸入が輸出を大きく上回っていますから、世界にはドルがあふれています。 全ての商品がそうであるように、供給量が多すぎると価格は下がります。米ドルは、貿易の準備通貨ですから、世界の国々は大量なドルを保有する必要があります。しかし、ドルが永久に主要準備通貨でなければいけない、という法律は存在しません。 最近見られることは、OPECなどの石油輸出国、そしてアジアの国々は準備...

Friday January 12, 2007

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注目銘柄は無視!

ヘンリー・ブロジェット氏が、最近また話題になっている。2003年、証券業界から追放になった氏だが、90年代後半、インターネット株アナリストで、氏の右に出る者は一人もいなかった。先月の中頃から、テレビや雑誌では「2007年、注目の10銘柄」といった特集が多い。しかし、ブロジェット氏は「それらの銘柄を買ってはいけない」、と警告する。少し話を聞いてみよう。 「それらの株を買わない、と約束できるなら、注目10銘柄の記事を読むことは止めません。とにかく、注目銘柄を買っては駄目です。投資者たちは、なぜ個別銘柄を買うのでしょうか?一番の目的は、S&P500指数などに代表される、マーケット以上の利益を上げるためです。 S&P500、と簡単に言いますが、なかなかの強敵です。過去10年のデータを見ると、ファンドマネージャーで、S&P500指数以上の成績を常に出しているのは4人に1人もいません。プロでさえこんな...

Thursday January 11, 2007

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注目はアナリストが嫌う株

2006年、ウォールストリートのアナリストが敬遠した4銘柄は、平均で21%の伸びがあった、とサンダーストーム・キャピタルのジョン・ドーフマン氏は言う。そして、最も積極的に推された4銘柄は、平均で+2.4%だったというから、少し考えてしまう。「極端に結論すれば、アナリストが嫌うものほど見込みがあるのです。」ドーフマン氏の話を続けよう。 「過去9年間(1998年から2006年)、最も買い推奨が集中している4銘柄と、極めて売り推奨が多い4銘柄の成長率を調べました。年平均の数値ですが、買い推奨が集中している銘柄はマイナス3.7%、そして売り推奨が多い銘柄はマイナス0.2%です。この間、S&P500指数の年平均成長率は+7.4%でした。 アナリストは、マーケットの味付け役です。買いや売り推奨だけに限らず、収益や売上予想などを発表して、個別銘柄やマーケットの具体的なイメージを作り上げます。イメージが好...

Wednesday January 10, 2007

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狙いはベトナム、シンガポール、日本

世界の株式市場は、きびしい下げに襲われることだろう、と新年早々に言うのは、1987年の暴落を予想したマーク・フェイバー氏だ。「今年、マーケットは大きな修正を経験することになるでしょう。投資家が狼狽売りなら買い、現在のように有頂天なムードでは売りが正解です。」 上の言葉で分かるように、フェイバー氏は「人の行く裏に道あり花の山」、を実践するコントラリアンだ。ホンコンに本拠地を構える氏は、現に2001年から金の買いを推奨し、倍以上の利益を手に入れている。今回の大幅下落予想は、ブルームバーグとのインタビューで語られたものだが、話を要約してみよう。 下げるのは株だけではない。国債、社債、不動産も含まれる。消費者物価インフレが問題になり、株や債券に悪影響を与えることになるだろう。世界的な下げが展開される中で、一部の国、ベトナムとシンガポールだけが投資対象に...

Tuesday January 9, 2007

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マーケットと周期

「相変わらず2007年の相場予想が盛んですが、新年だからと言って、投資姿勢を変える必要は全くありません」、と語るのは、シカゴ商品取引所でトレーダーの経験を持つジョナサン・ホーニック氏だ。「2006年から2007年への移り変わりは、単なるカレンダー上の話です。言うまでもありませんが、新しい年の到来は、トレンドの転換を示すものではありません。」 たしかにホーニック氏の言うとおりなのだが、意外と投資者は、カレンダー上の話に弱い。違った表現をすれば、株式市場の周期性だ。有名なものに、大統領の選挙周期がある。トレーダーズ・アルマナックの統計を見ると、1945年以来、株式市場が最も調子が良いのは大統領任期の3年目だ。今年はブッシュ大統領の任期3年目だから、統計的には、第1四半期+7.5%、第2四半期+5.3%、第3四半期+1.9%、そして第4四半期に+2.8%を期待すること...

Monday January 8, 2007

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低ボラティリティ時代

ここ3年間を振り返ると、S&P500指数が一日で2%以上動いたことは、たったの2回しかない、と経済コラムニストのチェット・クリヤー氏は言う。「今日の米国株式市場には、低ボラティリティ、という言葉がピッタリです。1999年の一年だけで、一日でマーケットが2%以上変動したことは23回もありました。」 1999年のマーケットは、たしかに派手だった。インターネット銘柄が乱舞いし、一日で倍になる株が続出した。あの頃と今日を比べれば、間違いなく最近のマーケットはおとなしい。とうぜん疑問になるのは、低ボラティリティ時代には、どんな投資方法が適切なのだろうか?クリヤー氏の話に戻ろう。 先ず、金利状況から見てみると、連銀が短期金利を5.25%に据え置いてから、既に6カ月の月日が流れた。金利引下げを予測する人たちも多いが、連銀はしばらくこの状態を継続させることにな...

Saturday January 6, 2007

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短気な人が狙える5銘柄

割安株投資の欠点は何だろうか?この質問に対する、ハリー・ドマッシュ氏(ウィニング・インベスティング)の回答はこうだ。「私だけに限らず、多くの投資者もそうなのですが、とにかく待てないのです。割安株が上がるには、あまりにも時間がかかりすぎます。」同感だ。次の質問。どうやったら、早めに結果の出る割安株を見つけることができるだろうか?ドマッシュ氏に説明してもらおう。 シカゴ大学教授、ジョセフ・ピオトロスキー氏の研究を基にして、直ぐに動きそうな割安株発見方法を考えてみた。先ず検討したいのはPBR (Price-to Book Ratio)だ。PBRは株価を一株当たりの純資産で割って算出し、一般的にこの数値が低い銘柄は割安と判断される。現在、米国で取引される株の平均PBRは1.7だから、それ未満の数字が割安ということになる。ここでは、PBRを1.5以下に設定する。 ...

Friday January 5, 2007

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狙えるハリウッド銘柄

今年、ブルマーケットは5年目を迎える。過去75年間を振り返ると、平均的なブルマーケットの寿命は3.7年間だから、今日のブルマーケットは息が長い。しかし、力強さが無い。1982年から1987年のブルマーケットでは、一日平均の伸び率は0.17%、そして1990年から1998年の上げ相場では0.15%の一日平均伸び率があった。だが、今日のブルマーケットは0.07%にも満たない。 「のろのろと上げていることは、決して悪いことではありません。だれでも長時間走ることはできませんが、ゆっくりと散歩するなら長続きします。82年に始まったブルマーケットが、87年に暴落したように、ベアたちは今年、同様なことが起きることを期待しています。しかし、ベアの夢はかなえられないでしょう。」 ジョン・マークマン氏(ストラテジック・アドバンテージ) 大きな下げが無いなら、今年も好調なマーケットが展開される...

Thursday January 4, 2007

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最高経営責任者と株価

2007年、どの銘柄が行けるだろうか?売上、収益、新製品、チャートパターン、と様々な要素が株価を影響するが、ジョン・オグ氏(経済コラムニスト)は、少し変わった銘柄の選び方を紹介している。さっそく話を聞いてみよう。 10の大型株に期待が持てる。条件は一つ、最高経営責任者が辞めることだ。下記10社は、トップの辞任で株主やウォールストリートから歓声が上がることだろう。だからと言って、私は彼らが辞めることを首を長くして待っているわけではなく、彼らを批判することを目的にしているわけでもない。それでは、10社を見てみよう。 1、ジェフ・ベゾス氏(アマゾン・ドット・コム AMZN): 正確に言えば、ベゾス氏は完全に辞める必要はない。肩書きを少し変えるだけで十分だ。一人が社長と最高経営責任者を兼任するのではなく、それぞれのポストに違った人材を割り当てるだけで、...

Wednesday January 3, 2007

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著名投資戦略家4人の見方

はたして2007年は、皆が期待するゴルディロックス経済になるのだろうか?「ゴルディロックスと三匹のクマ」、というイギリスの童話からとられた名前だが、熱くも無く、冷たくも無い経済をゴルディロックス経済と呼ぶ。だから、ゴルディロックス経済は、インフレの無い、好調な経済だ、と言う人たちもいる。 さて、ここで心配になるのが米国住宅市場だ。ゴルディロックス経済が実現するには、米国経済に、低迷する住宅市場を跳ね飛ばすだけの力がなくてはいけない。ここで、二つのグラフを見てみよう。 中古住宅販売件数の伸び率を示したものだが、明らかにダウントレンドだ。 最近、少し頭打ちになっているが、これは売りに出されている住宅件数を示している。左側に「6 months」、と記されているが、現在売りに出されている住宅を全て売りつく...

Tuesday January 2, 2007

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成長株、不動産、定期預金

2007年のベスト・アイディア、と題して、マネー誌はこんな提案をしている。 一般に言われる優良成長株は、2006年、S&P500指数の伸び率を下回っただけでなく、平均すると20%ほど割安だ。成長株は金利とインフレに敏感だから、それらが上昇する限り、投資者たちは景気後退期に強い食品や薬品などの、ディフェンシブ株に集中することになる。 しかし、金利の安定、それにインフレの心配が薄れている今日、成長株が狙える環境になった。とうぜん、ディフェンシブ株から資金が成長株に移って来ることになるが、実際に何を買ったら良いだろうか? 先ず、ミューチュアルファンドなら、バンガード・グロース・インデックス・ファンド(VIGRX)を勧めたい。特に、毎月こつこつと資金を積み上げていくなら、このファンドは最適だ。上場投信なら、iShares S&P 500 Growth Index (IVW) が良いだろう。...

Monday January 1, 2007

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新年の抱負10

明けましておめでとうございます。新年です。さっそくですが、今年の目標、抱負は決まりましたか?「体重を10キロ減らす」、というのがアメリカ人女性の中で、最も多い新年の抱負だ、とさきほど報道されていました。男性の場合は、もっと親切な人間になる、などといった抽象的な目標をたてる傾向があるそうです。 それでは、まだ抱負が決まっていない人たちのために、チャック・ジャフィ氏(経済コラムニスト)からの提案を紹介しましょう。 1、本当に必要な物だけを買い、買った物は必ず使うこと。 私たちは、無駄な物を買いすぎる傾向がある。多くの家庭の冷蔵庫には、手がつけられることなく、腐っている食品が保管されていることだろう。物を買う前に、三つの質問をしてほしい。これは本当に必要だろうか?買ったら本当に使うだろうか?これを買わなくても、家には代用できる物はないだろうか...

 

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