シトロエンDS3

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C3の試乗後、ディーラーで6速AT搭載車のことを聞いていたため、是非試乗したいと思っていたのですが・・

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ちょうど、阪神高速湾岸線を大阪まで走る用事があったので、4時間ほどの試乗記をお届けします。

     

買う予定もないことは重々承知で、無理なお願いを快く了承していたたいだシトロエン東灘店へは、しばらく足を向けては寝ることが出来なくなってしまった感ありですが。(笑)   

さらなるきっかけは、下の記事でした。

    

DS 3ピュアテック130 AUTOCAR 

新型の3気筒エンジンと拡充された装備。リローンチされた小型ハッチは、独立したDSブランドの立場を強固なものにする。

直列3気筒1199ccターボ・130ps/5500rpm

エンジンは、ミニ・クーパーがもつ136psの1.5?3気筒ターボと真っ向勝負することになるが、0-100km/hタイムはDS 3の方が1秒遅い(8.9秒)。

ただし2000?5000rpmの力強さはDS 3の方が優っている。よって体感的にはクーパーよりも速く感じる。ターボ・ラグはわずかにあるが、回りたがるエンジンのおかげで楽しい気持ちになる。巡航時も静かだ。

市街地の乗り心地はとてもいい。サスペンション・ノイズはほとんど聞こえず、タイヤ・ノイズも抑えられている。

ステア操作に対する反応もいい。

プレミアム・ブランドとしてのDSに共感できるならば、1度はトライすべき。財布の味方でありながらフレキシブルなエンジンと新式のタッチスクリーンも評価点を稼ぐ。

ひとつ下のエレガンスでもスポーツ・シートやリアのパーキング・センサー、クルーズ・コントロール、オート・エアコンがついているから、こちらの方がもっと説得力があるかもしれない。

ミニより安いながらきちんとスポーティ。快適性も維持されているときたら、注目せずにはいられないだろう。

価格 : £18,795(299万円)

文・リチャード・ウェーバー

  

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上が記事で取りあげられている DS3のフロントマスク。

ダブルシェブロンがないフロントマスクは、グリルが四角っぽいドイツ的な顔つきに変更されている。

   

下は試乗させていただいた現行の DS3。

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現行はまだシトロエンブランドなので、フロントグリルにはダブルシェブロンをモチーフとしたクロームが配置されている。 

オレ的には曲線で構成されたフロントグリルで構成されている、今の顔の方が好きですけどね。

目元は、C3と違って、今ハヤリの目つきであります。   

   

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貸していただいた試乗車は走行距離がまだ2千キロという、慣らしも終わっていない状態。 

乗り心地の点だけで言えば、距離が伸びればアタリがついて乗り心地はよくなるものと相場は決まっていますからね。

   

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上のC3と違って、インテリアの質感は明らかに高くなっています。

上の2枚の写真を見比べると、同じ文法でデザインされてはいますが、DSの方が遙かに凝っています。

    

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インテリア全体の質感も、色の違いと相まって、C3より明確にプレミアム感を高く感じました。

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こちらのC3のインテリアの写真と比べると一目瞭然。

 

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色はブラック基調ですが、光りモノの使い方が実に巧く、お洒落感がとても高くなっています。

ダッシュボード上面の素材が持っている質感を含め、コストを抑えながらも、なかなりのレベルです。

写真からも、このことは、おわかりいただけるはず。

    

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真正面にある速度計のデザインが実に凝っている。

速度を示す数字の文字も、C3とは全く違っているうえ、奥行き感のある造形とデザインは所有欲を満たしてくれるはず。

110キロで、針は直立というか直線となります。

ここから150キロあたりまでは実用域として使えるので、日本の交通事情では全く問題なし。

    

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カブリオレなので窓の形状は、屋根付きとは違いますが、後方視界には全く問題はありませんでした。 

ただしトランクの開口部と内部はクーパーSカブリオレと同じで狭いのには変わりなし。 

   

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室内が黒いと、ビジネスライクになりがちですが、光りモノの配置が実に巧い。

こういうセンスは、ドイツ車にはないテイスト。

小さいサイズだけれど、「プレミアムな車に乗ってる感」はかなり高いクルマです。

ターゲットはBMWミニなんでしょうか・・ 

下はC3の運転席まわり。 

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ドライバーズシートからの眺めはC3よりさらに、フィット感というかタイト感が高い感じで、走りの好きな人には、かなりそそる雰囲気が満ち溢れています。

実際に走っても、見かけだけではなく、しっかりスポーティーでした。

  

シートの座り心地というか、尻へのフィット感は凹に嵌まり込むのではなく凸状。

けれども座り直さなくてもいい、適度なルーズ感があるんですね。

さすがフランス車のシート・・と言いたくなる座り心地の良いシートです。

     

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下のC3のインテリアに比べると、ドア内側のレバーやドアのトリムのデザインは、お洒落度の高い造形へと変更されています。

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カップホルダーが見あたらないのは相変わらず。

オレはいつも水筒を持参しているので、そういうことは、全く気ににならなかったのですが・・

そういえば、これもありませんでした。(笑)

 

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下のC3と違って、シフトレバーのトップには刻印がないので、掌への感触は実にスベスベ。 

シフトレバーに手を伸ばす頻度は少ないのですが、意味もなくナデナデしたくなってしまいました。

恐るべしフランス車というか、シトロエン。(笑) 

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上の写真はC3。

    

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カブリオレなので、ミニと同じように、スライディングルーフ的に、前を少しだけ開くことができるスグレもの。

    

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中央がルーフの開閉ボタン。

全開にしても、窓枠は残るタイプなので、全開にしてもミニのような開放感はありません。

そのかわり、ボディー剛性は高いまんま。

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前部にも、このような網目状のディフレクターがついているので、風の巻き込みは少ないのでしょう。

高速道路が主体だったので、ほとんどは閉めたままのため、その効果は不明。

      

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2ドアなので後席へのアクセスはそれなりで、あまり広くはありません。

ただ、この車を買おうとする層には、あまり気にならない部分でしょう。

      

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唯一のネガは、Aピラーが寝ているためのダッシュの映り込み。

太陽が照ると、角度によってはダッシュの反射で、このように見にくくなってしまうのです。

ダッシュボード反射撲滅作戦で書いた対策をしてあるC6に乗っているため、余計にそう思うのでしょう。

       

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天保山のサービスエリアで、サイドビューをパチリ。

オトナの事情で、逆光という悪条件でのショットとなっていますが・・汗

     

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装着タイアはミシュラン ENERGY

Michelin Energy Saverはなぜ高評価なのか?一

ミシュラン-エナジーセイバープラス/Energy saver+に舌を巻く   

    

     

サスと乗り味

  

さて肝心の走りですが基本的には、C3と同じ。

ダンピングの効いた、それでいて路面からの突き上げに対しては、カドの丸められた乗り心地は、金属バネのクルマにしては、秀逸です。

特に2千キロ少しという、慣らしの終わっていないサス回りのことを考えると、C3よりさらに高いレベルでした。

  

速度計の針が垂直より右へ振れる高速域では、C6に比べるとホイルベースの短いこのクルマでは、少しヒョコヒョコしますが、これは物理的な制約のため、仕方ないわけですが、ダンピングはしっかり効いているので、高速域でも全く不安にならないのは立派です。

湾岸線特有の海側からの強い横風にはC6よりは弱いのですが、C6が良すぎるので、この点は問題なしとしておきます。

   

足回りは速度域を問わずに不満なく安定しているのも、書いておきたい点です。

このクラスでは、向かうところ敵なしといっても過言ではないでしょう。

    

ステアリングは、まさに高速道路でに焦点を合わせたかのような味つけ。

C6のような極上な自然さこそありませんが、ドライビングに熱中させられてしまう、ちょっと敏感さを残したよい案配。

シャーシーとのバランスとあいまって、実に Fun to Drive でした。

    

ブレーキも、高速域からの制動では、非常に好ましいサーボの効かせ味のため、自信を持って飛ばせます。

市街地では最後で少しチカラを弱めなければならないという小さなネガは、高速域では帳消しになって、お釣りが来るほど。

ついてきたブレーキパッドがなくなった時点で、いいものに変えれば、さらに効き味はよくなるはずです。

    

トータールでの乗り味は、カミサンのクーパーSほどではありませんが、もう少し洗練された味付けで、かなり男っぽいフィールです。

プリウスのような軟弱というか迎合性というか、ユーザーに媚びているかのようなテイストは微塵もないのが潔い。

男らしい一本筋の通った主張が貫抜かれた、バランスの乗り味には走りが好きな人にとっては、堪らない魅力です。

   

  

エンジンと6速AT

   

C3との最も大きな違いは、アイシン製の6速トランスミッション。

よく回るうえパワー感のあるエンジンとのマッチングは、まさに目から鱗レベルへと激変していました。

 

シトロエンのETG5がネックで諦めていたドライバーにとっては、素晴らしい改良点ではないでしょうか。

シトロエンマニアではないドライバーにとっても、何の違和感もない変速感のクルマになっています。

     

アイドリングストップからの再始動も、C3より遙かにスムース。

ブレーキペダルから足を離せば即座に始動するうえ、オフにしたい気分にはならなかったほどの自然さでした。

 

私のC6はアイシン製のトランスミッションでも、初期型らしいのですが、これは3代以上新しいバージョンらしく、気になる点は全くない変速感で、ただ踏むだけでOK。

2千回転以下でもシフトダウンせずに粘るという、燃費のためのセッティングのせいでしょうか、フツウに走る分には、なかなかよい「落としどころ」となっています。

    

2千回転以下だと、エンジンの回り方のスムースさが、2千回転以上とは違っているため、オレ的には、そこんところの感触がちょっと気になりましたけどね。

C6のV6エンジンのシルキーな回り方に慣れているので、そう思うのかもしれません。

     

何と言っても燃費のための3気筒ターボなのです。

贅沢を言ってはいけません。(笑)

     

そういうときは少しアクセルを踏み込めば、ちゃんとシフトダウンして、気持ちよいサウンドと回り方で、望むがままの加速を手に入れる事ができます。

欲を言えば、そうときのために、ステアリングにパドルシフトがあればなあって思ったほど。

踏むだけで痛快な走りができるがために、無い物ねだりをしたくなるわけで、困ったモノです。(笑)

 

身の丈に合った取り回しの良いサイズでもって、エンジンをほぼ使い切り、キビキビと走ることができる快感。

これがドライバーにヒシヒシと伝わってくるのですから堪りません。  

 

   

総評

   

ディーラーで聞いたハナシでは、この新しいミニにも搭載されている3気筒ターボエンジンは、シトロエンよりハッキリと3気筒を感じるそうだとのこと。  

ベースがBMWとの共同開発のためでしょうか、BMWの持つエンジンの魅力を、アイシンの6速ATがうまく引き出しているかのようでした。

 

所有する喜びを感じさせてくれるエクステリアは、駐車場へ戻るたびに、オーナーとなった満足感を味合わせてくれるはずです。

しかも街ではほとんど見かけることのない希少性と相まって、持つ喜びも味わえるというわけです。  

     

高級感のあるエクステリアに、このダブルシェブロンの顔つきのモデルは、、すでに欧州では発表されている新型になると、顔つきが代わってしまうわけです。

   

なので中古車を見てみると・・

DS3 Chic Xenon Full LED Package デモカーアップ 1.2ターボ 6速AT で支払総額 265.4万円

6速AT車はこれ一台だけで、タマがありません。

ですが、日本へも最新型がデリバリーされるようになると、タマは増えてくるはずです。

     

値段やクラス的にはポロと同じですが、顧客層が違いますからね。

  

となると、ミニのインテリアとエクステリアが厭な人がターゲットになるでしょう。

中古のクーパーより50万は安くて、この走りですからね。

   

ただ新しいミニも、乗り心地はかなり良くなっているはずです。

      

カミサンもかなり気に入ったようだったので、それとなく聞いてみたら、今のミニの方がいいという。

あのステアリングの重さがいいのだという。

クーパーSなのに飛ばさないカミサンからの、意外な発言・・(笑)

    

運転させてみれば、心変わりするのでしょうか・・

ただ、DS3カブリオレにはオープンにしたときの、ミニのあの開放感はありませんからねえ。

   

シトロエンの現行車で一番気に入ったクルマは、これに決まり。

中古だと、C6やC5などの強敵がいるわけですが・・

でも、ああいう大きなサイズが不要な人には、まさにドンピシャのクルマではないでしょうか。

      

 

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この記事について

このページは、hatchが2016年3月 6日 07:23に書いた記事です。

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