ある医学雑誌の編集後記

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ある医学雑誌の編集後記から全文引用させていただきます。

  

医学雑誌の編集委員をしています。

編集委員持ち回りで編集後記の依頼が来ます。

  
他の先生は時事を含めた差し障りのない文章を書かれますが、自分は毎回一ひねりした文章を書くように心がけています。

 
11月下旬に出る最新号の編集後記、下記の文章で出すつもりです。

宗田先生の本は現時点ではまだ発刊されていませんが、この文章が世に出る頃には発刊されているはずです。

 

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医師が執筆した一般向けの単行本が増えています。

10年前に比べたら激増しています。

新しい診断・治療パラダイムに気がついた著者が本を出版しているのです。

 
これを論文として世に出そうとすると、新しいパラダイムなので、従来の論文の引用ができなくなります。

そうすると、"科学的根拠が乏しい、エビデンスがない"と判断されてしまいます。

 

つまり、論文は従来のパラダイムの範囲内での科学的真実は受け入れるが、新しいパラダイムの科学的真実は受け入れられないシステムとなっています。

すると、専門医相手ではなく、柔軟な思考の勉強熱心な一般人向けに単行本を書こうと思うのは自然な流れだと思います。

 

つまり、最新の科学的真実は論文にはならず、単行本として出される流れとなっています。

論文ばかり読んで本を読まない専門医は非常に不都合な状況に陥ると思います。

 
意識の高い患者は勉強熱心なのでこのような本を沢山読んでいます。

すると、患者はよく知っているのに、本を読まない専門医はそのことを全く知らないという状況に陥ってしまいます。

 

作家の五木寛之先生が都内の一流大学医学部の教授を相手に講演した時の話。

五木先生は夏井睦医師の本「傷はぜったい消毒するな」を"これは実用書であると同時に、新しい思想をたっぷり含んだ哲学書でもある"と絶賛しておられます。

 

講演の中でこの本のことを紹介したところ、聴衆の誰一人としてその本の存在を知らなかったそうです。

その様子を見た五木先生は"医者は論文は読んでも本は全く読まないのだ"と憤慨されたそうです。

  
医師が執筆した最近の本の中では・・

 

1)斎藤糧三:慢性病を根本から治す

2)宗田哲男:ケトン体が人類を救う

 

等がお勧めです。

どちらも医学書や論文には全く出てこない内容でとても勉強になります。

   

  

「ケトン体が人類を救う」は筆者も購入し読みましたが、糖質制限を理解する上での基本となる内容です。

ですが「ケトン体」という言葉自体をご存じない方が多いかも知れません。

 

2015年にはケトン体があなたを救うというタイトルで、ブログで以前ご紹介しています。

  

糖質摂取をやめ、タンパク質・脂質を中心とした食事に変えることで、ブドウ糖を使った代謝から、ケトン体(体内の脂肪の分解によつて生まれる物質)代謝に変化させることで、体の状態は劇的に改善されます。

  

冒頭では、この本を何故書いたのかについての説明があります。

従来、危険とされてきたケトン体代謝は、危険ではなく、出産の際にもその後も、母子ともに何の問題も発生させないことがわかってきました。

 

また、妊娠中にのみ糖尿病を発症する、「妊娠糖尿病」で苦しんでいる妊婦さんもたくさんいらっしゃるようです。

この方たちへの大半の医療機関における治療や、栄養管理は、非常に的外れなため、妊婦さんたちを苦しめています。

  

糖質を制限して血糖値を管理することで、楽に安全に、出産を迎えることができるのです。

ですが大多数の医院ではこのことを知らないのが現実なのです。

 

宗田先生は、糖尿病や、妊娠糖尿病の妊婦さんを、今すぐにでも苦しみから救いたい、という理由で、この本を書かれたそうです。

 

そして2つ目の理由は、糖尿病や肥満で苦しんでいる人が、糖質制限を行おうと思っていても、「危険だ」と言われてためらっている人に、新しい事実伝えるためだと言います。

糖質制限の考え方は決して危険なものではありません。

  

ケトン体は危険な物質であるというのは、20年前の知識で、もはや前世紀の遺物です。

今やケトン体は胎児、新生児のエネルギー源であり、健康と、アンチエイジングのエネルギー源でもあるのです。

 

胎児は母親の胎内で、絨毛で作られたケトン体を主に、栄養源。熱源・エネルギー源にしているのです。

この本を読むと、糖質を制限することによつて起こる「ケトン体代謝」の状態が、本来の人間の身体には適した状態だということがわかります。

   

糖質を制限することによつて、CS60もよく効くようになります!!

   

  

キズ・ヤケドは消毒してはいけない

  

最後に、「やけど」を含めた傷の治療についての夏井睦医師のブログを、ブックマークしておかれるといいでしょう。

現在の日本の医療現場(そして世界中の医療現場)では平然と日常的に,その反医療行為が行われているのだ。それが「傷を消毒してガーゼをあてる」行為だ。「傷を消毒し,ガーゼをあてる」ことで,傷の治癒を遅らせて患者さんに経済的損害を与え,無用の身体的苦痛を与えているのだ。すなわち,医療行為として行われているものの中で最も意味がなく非科学的で野蛮な行為といえる。

学位もとっていなければ,留学もしていなければ,学会や大学では碌な仕事をしていません。下記の理由から,現時点では所属学会すらありません。

1992年に日本形成外科学会認定医(専門医)を取得していますが,2008年の四国での講演会で,座長を務めた徳島大学形成外科教授(=当時,日本形成外科学会理事長)に「こんな熱傷治療をしていると形成外科認定医として認めるわけにいかない!」と恫喝されるという事件があり,治療を止める訳にいかないので認定医を返上することにしました。

同時に,こういう恫喝教授が牛耳る学会に年会費を払うのも癪なので,形成外科学会に年会費を払うのも止めました。こんな学会にカネを払うのは,ドブにカネを捨てるようなもの,と勝手に判断させていただきました。

 

ドクター夏井の外傷治療「裏」マニュアル―すぐに役立つHints&Tips

キズ・ヤケドは消毒してはいけない―治療の新常識「湿潤療法」のすべて

 

などという本も執筆されていますが、ネットでも多くの情報を公開されています。

 

「なつい式湿潤療法R」を行っている医師(都道府県別)

傷の治り方の模式図

低温熱傷,素人が自力で治療中!

   

やけどをしたら・・

やけどをしたら、ワセリンを塗布。

ウチでは、家とオフィスに常備しています。

 

翌日からはワセリンは不要。

創周囲の皮膚を十分に洗うが,創面は洗う必要はない。

石鹸洗浄は不要。

   

治療チャートがあるので、病院へ行かなくても、とりあえず、すぐに正しい手当が始められます!

素晴らしい!

   

 

 

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