Saturday December 10, 2005

US Market Recap

レストランで分かる米国経済

1999年12月、米国株式市場はブルマーケットのピークを迎えていた。「向こう6年間で、最も伸びる可能性がある銘柄はどれだと思いますか?」、と投資者に質問していたら、どんな答えが返ってきただろうか。たぶんインターネットのイーベイ、それにバイオテックのメッドイミューンなどが挙げられたはずだ。

しかし、事実は全く違う。投資コラムニスト、ジョン・マークマン氏の話を聞いてみよう。「実際に計算してみましたが、過去6年間で一番成長したのは、ソーダでお馴染みのハンセン・ナチュラルです。2000年の1月から、何と3739%の上昇です。次が天然ガスのKCSエネルギー、これは3251%増です。そして3位は+3248%のIRISインターナショナルです。IRISは尿検査システム機器を製造する会社です。」

将来を正しく予測することは難しい。たとえば、来年のアメリカ経済はどうなっているだろうか、といった単純な疑問に適切な回答をするために、エコノミストは数多くのデータを集め分析する。失業率、新規雇用者数、耐久財受注、住宅着工件数、新築住宅販売件数、それに貿易収支などを総合して予想するのだから楽な話ではない。

エコノミストは、皆おなじ資料を持っている。それだけに、一味違った決め手になる情報がほしい。そんなものは、そう簡単に入手できない、と思われるかもしれないが、著名エコノミストたちは意外なところからヒントをつかんでいた。さっそく 2、3紹介しよう。

スティーブン・レビット氏(シカゴ大学経済学部教授)
「私の好きな風変わりな経済指標は交通量です。例を挙げましょう。インターネットバブルが弾けた時、シリコン・バレーの交通量は大きく減りました。一般的な解釈方法ですが、経済が好調な時は、ラッシュアワーの交通渋滞が極端にひどくなります。」

ナリマン・ベラベッシ氏(グローバル・インサイト社、チーフ・エコノミスト)
「レストランのウェイター、ウェイトレスのサービス度が、米国雇用状況判断に役立ちます。失業率の低い時は、質の高いウェイトレスを雇うことが難しく、レストランのサービスが悪くなります。逆に失業率が高くなってくると、レストランのサービスは向上する傾向があります。」

デービッド・ブランカキオ氏(経済ジャーナリスト)
「ミシガン州グリーンビルは、斜陽化した工業の町です。一軒の質屋があるのですが、店内に大きなソケットスパナーがおかれているのが外から見えました。この工具を使って生計を立てていた誰かが、質に入れたのです。職、仕事、これが経済を支える基盤です。古臭い言い方ですが、近所の人たちが失業中ならアメリカは不景気です。もしあなたが失業中なら、それは大恐慌です。」

Stocks You Need To Know About

200日移動平均線

インテルが発表した第4四半期の収益見通しは、104億ドルから106億ドルという、期待された数値以下だった。いきなりの下げで開始したが、株価は直ぐに反発を見せた。

下は日足チャートだが、インテルが反発ラリーを開始した場所は、ちょうど200日移動平均線が走る位置だ。この移動平均線は、長期トレンドを確かめるために広く使われ、日足には入れておきたい一本だ。

1209intel.gif

Wall Street English

向上する消費者ムード

予想を上回った消費者信頼感に、小売店経営者はホッとしている。

Confidence jumped for a second straight month as the gloom of Hurricane Katrina and record high gasoline prices in late summer faded into the memory.

夏の終わりに記録的な高値を更新したガソリン、それに暗いハリケーン・カトリーナの被害も忘れ去られ、消費者信頼感は2カ月連続の上昇となった。

 

本マガジンは客観的情報の提供を目的としており、投資等の勧誘または推奨を目的としたものではありません。各種情報の内容については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。これらの情報によって生じたいかなる損害についても、当社は一切責任を負いかねます。

発行:株式会社ブレイクスキャン 監修:株式会社デイトレードネット