Wednesday November 22, 2006

US Market Recap

小麦とオイル

インフレは死んでいない。事実は、連銀が認めている以上に深刻だ、とMSNマネーのジム・ジューバック氏は言う。「場合によっては、2007年、アメリカは低経済成長、そして高インフレのスタグフレーションになる可能性がまだ残っています。」もう少し氏の説明を聞いてみよう。

「つい最近の話です。娘を学校へ連れていった後、いつもの店でベーグル(ドーナツの形をしたロールパン)を買いました。2ドル渡したのですが、戻ってきたおつりは、通常の15セントではなく5セントです。不平を言う前に、頭上の値段表を見てみると、ベーグルは値上がっていました。こんな不審そうな私の様子に気がついた店員は、「理由は小麦粉」、と簡単な説明をしてくれました。

さっそく調べてみると、たしかに小麦は今年50%も上がっています。商品市場の専門家たちのレポートを読んでみると、2007年、更に30%ほどの値上がりも予想されているではありませんか!そう言えば、小麦価格が悪影響となって、第3四半期の決算が予想以下になった企業があったことを思い出します。

インフレ状態を見る方法の一つとして、コア消費者物価指数が利用されます。先日の発表によると、10月分は0.1%の上昇でしたから、多くの人たちはインフレの心配は無い、と結論しました。しかし、コア消費者物価指数には、食品とエネルギーが含まれていません。

ベーグルの値段は5.4%の値上がりです。指摘したいのは、今年ずっと上がり続けていた小麦の価格が、今になって初めてベーグルに反映されたのです。トウモロコシやオイルも値上がりが続いていましたから、これらも物価値上がりという形で、消費者を襲うことでしょう。

17回にわたって、連銀は金利引き上げを実行しましたが、米国のインフレ状況に大した変化はありません。もし、70年代のようなスタグフレーションに陥ると、回復が極めて難しいことは確かです。経済が下向きなら金利引下げ、そしてインフレ退治には金利引き上げが使われますが、両方の顔を持つスタグフレーションでは、それらの一般的な治療方法に効き目がありません。

私はスタグフレーションを予想しているのではありません。ベーグルの例で見るように、その危険性があることを指摘しているだけです。第3四半期の国内総生産(GDP)は、+1.6%の低い水準でした。しかし、一四半期の結果だけではトレンドを見ることはできません。第4四半期のデータは、1月に発表されますから、来年早々ある程度はっきりした状況をつかむことができると思います。とにかく、スタグフレーションには超荒治療が必要になりますから、何としてでも避けなければいけません。」

Stocks You Need To Know About

FXE

モルフェウス・キャピタル・ヘッジファンドのデロン・ワグナー氏は、買い候補として、FXE(ユーロ/ドルに連動する銘柄)を挙げている。

下の週足チャートで分かるように、先週今週と値幅の狭い線が形成され、ブレイクアウトの可能性が高い。実際の買いは、11月10日の高値、128ドル83セントの突破を確かめてからだ。

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Current Topics

今年の勝者

CNNニュースから、今年大きな伸びを見せた、S&P500指数に属する銘柄が報道された。

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第一位と八位のAlleghenyとNucorは製鉄会社だ。業績低迷のゼネラルモーターズも、なんと第5位に入っている。ニュースばかりに気をとられていたら、決して投資できない銘柄だ。


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