Thursday September 13, 2007

US Market Recap

自社株買い戻しは誰のため?

自社株買い戻しは、本当に良いニュースだろうか?企業が、市場から自社株を買えば発行済み株数が減り、結果的に一株あたりの利益が向上する。と聞くと好材料のように思えるが、こんな報道があった。

ファイナンシャル・ウィークは、50の最も規模が大きい自社株買い戻しを調べた結果、次のようなことが分かった。

1、2006年1月、ディズニーは102億ドルにおよぶ、自社株買い戻しを発表した。その日以来、最高経営責任者ロバート・アイガー氏は、4160万ドル相当の持ち株を売却している。買い戻しが発表される前年、アイガー氏が売った持ち株は560万ドルだった。

2、EMCは1年前、30億ドルの自社株買いを発表した。その日以来、ジョセフ・トゥッチ氏(最高経営責任者)は、475万ドルにおよぶ持ち株を手放している。自社株買い戻し発表以前、トゥッチ氏は持ち株を売却したことは無い。

3、2006年8月、ヒューレット・パッカードは、60億ドルの自社株買い戻しを発表した。それ以来、マーク・ハード氏(最高経営責任者)は、1180万ドル相当の持ち株を処分している。買い戻しが発表される前年、ハード氏が手放した持ち株は100万ドルに達しなかった。

4、メーシーズは、2006年8月、60億ドルの自社株買いを発表した。テリー・ランドグレン氏(最高経営責任者)は発表以来、1290万ドルにおよぶ持ち株を売却している。買い戻しが発表される前年、氏が手放した持ち株は940万ドルだ。

5、2006年5月、ペプシコーラは85億ドルの自社株買い戻しを発表した。その日以来、最高経営責任者(インドラ・ヌーイ氏)は1200万ドルにおよぶ持ち株を売却している。発表の前年、ヌーイ氏が処分した持ち株は、10万ドルにも満たない。

6、バレロ・エネルギーは、2006年10月、60億ドルの自社株買いを発表した。ウィリアム・クリース氏(最高経営責任者)は、総額1810万ドルにおよぶ持ち株を、買い戻し発表以来売っている。買い戻し発表前、クリース氏は、持ち株を手放したことはない。

メガン・ジョンストン氏(ファイナンシャル・ウィーク)は、こんな感想を述べている。

「行動は言葉より雄弁、と言われます。大企業の最高経営責任者は、持ち株を処分するという行動で、自社株買い戻し発表を全く価値のないものにしてしまいました。」

ここで最初の質問に戻ろう。自社株買いは、本当に好材料だろうか?

0912ri.png

ロバート・アイガー氏(ディズニー最高経営責任者)

(参考にしたサイト: http://www.financialweek.com/apps/pbcs.dll/article?AID=/20070910/REG/70907026

Stocks You Need To Know About

オイル指数

クルード・オイル史上最高値記録で、オイル会社が買われている。下は、このセクター指数の10分足だ。

0912oil2.gif

午後、ブレイクアウトに成功している。主なオイル銘柄のシンボルを記しておこう。

APC、BP、COP、CVX、HES、MRO、OXY、REP、SUN、TOT、VLO、XOM

Wall Street English

ついに80ドル

Crude futures touched $80 a barrel for the first time ever on the New York Mercantile Exchange.

クルードオイルは、史上初めて、1バレル当たり80ドルの大台に接した。

0912oil.png

本マガジンは客観的情報の提供を目的としており、投資等の勧誘または推奨を目的としたものではありません。各種情報の内容については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。これらの情報によって生じたいかなる損害についても、当社は一切責任を負いかねます。

発行:株式会社ブレイクスキャン 監修:株式会社デイトレードネット