Saturday January 12, 2008

US Market Recap

裏目に出た賭け

サブプライム問題で倒産が噂されていた、アメリカで最大の住宅ローン会社、カントリーワイド・ファイナンシャル(CFC)が、40億ドルでバンク・オブ・アメリカに買収されることになった。さて、株価はどうなっただろうか?早速チャートを見てみよう。

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カントリーワイド・ファイナンシャル(15分足)

先ず、目につくのは、木曜の終了約2時間前に形成された、極端に長い陽線(A)だ。バンク・オブ・アメリカとの交渉が最終段階に入っている、というニュースが原因となって、一気に大量な買いを集めた。

そして金曜、確かに買収が現実となったが、寄付きは窓を開けての下げだ(B)。この買収に、バンク・オブ・アメリカは現金を使わずに、カントリーワイド株1株に対して、0.1822株のバンク・オブ・アメリカ株が支払われる。

単純な計算をしてみよう。木曜、バンク・オブ・アメリカ(BAC)は、39ドル30セントで取引を終了した。この株価に、買収条件の0.1822を掛けると、7ドル16セントという答えが出る。木曜のカントリーワイド・ファイナンシャルの終値は7ドル75セントだったから、明らかに買収価格より高い。ということで、寄付き早々、失望売りが殺到したわけだ。

しかし、Punk Ziegelのアナリスト、リチャード・ボーブ氏は、こう語っている。「カントリーワイド・ファイナンシャルの株主は、アメリカで最高の銀行株を手に入れることができるのですから、この買収条件は正に贈り物です。」

クリストファー・ブレンドラー氏(Stifel Nicolausのアナリスト)は、こんな見方をしている。「考えようによっては、この買収ニュースは悪材料だ。8月、バンク・オブ・アメリカはカントリーワイド・ファイナンシャルに20億ドルほど融資したが、経営を立て直すことはできなかった。結局どうしようもなくなり、超割安価格で買収することになった。これが意味するのは、住宅ローン業界は、そう簡単に回復することはないということだ。」

(情報源: http://www.usatoday.com/money/industries/banking/2008-01-11-countrywide_N.htm

http://www.forbes.com/home/markets/2008/01/11/countrywide-bank-america-markets-equity-cx_er_0111markets11.html

http://abcnews.go.com/Business/MarketTalk/wireStory?id=4119432

Stocks You Need To Know About

バンク・オブ・アメリカ

月足

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カントリーワイド・ファイナンシャルを買収することになったバンク・オブ・アメリカだが、株の方は半値戻しレベルのテスト中だ。位置的には、反発が確認できたら買い、ということになる。

Wall Street English

ついに900ドル

株がまた売られているが、こんなヘッドラインがあった。

Gold hits record $900 as investors seek safe haven

避難場所に金が選ばれ、金価格は史上最高の、1オンスあたり900ドルに達した。

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