Wednesday November 23, 2005

US Market Recap

1バレル100ドルは夢物語?

7ヶ月前のことだった。ゴールドマンサックスのアナリストは、1バレル105ドルのオイル価格を予想した。テロ活動、中東政治情勢、それにハリケーン、まったく不安定な状態だったから、オイルの急騰は、ほぼ間違いないかに見えた。しかし、8月の71ドルをピークに、現在オイルは58ドル台で推移している。100ドルは単なる感情的な意見だったのだろうか。

「1バレル100ドルは、短期的な予想ではありません。オイルがそこまで上昇するためには、オイル設備がテロリストによって、壊滅的な打撃を受ける必要があります」、とワコビア社のジェーソン・シェンカー氏は語る。「100ドルという価格ですが、これは極めて起きる確率の低い事件を基にたてられた、大げさな予想です」、とストラテジック・エネルギー社のマイケル・リン氏は付け加える。

思い出してほしいのは、アメリカの海底油田地域を襲った3つのハリケーンだ。カトリーナ、リタ、そしてウィルマの被害から、オイル産業はまだ完全に回復していない。重要なオイル供給ラインが閉鎖されてしまったのにもかかわらず、オイルは100ドルに達することはなかった。二桁から三桁にオイル価格が暴騰するには、三つのハリケーン以上の災害が要るわけだ。

しかし、ファースト・エネキャスト・ファイナンシャル社、アグベリ・アメコ氏の見方は変わらない。「1バレル100ドルは、いずれやって来ます。時間の問題です。次のハリケーンシーズン、あるいは大きな地政的突発事件が、オイルを100ドルに上昇させることでしょう。テロ懸念があるかぎり、オイル価格は常に100ドルへの射程圏内にあると言えます。」

リサーチアナリスト、ダン・ハッセー氏は、こんな警告をする。「オイルの供給量に注意を払わなくてはいけません。現在、全世界には1兆バレルのオイルがあります。その60%は政治不安が付きまとう中東です。ハリケーンが証明したように、アメリカのオイル供給にも弱点があります。最大の産油国はサウジ・アラビアですが、大きく伸びる需要量を考えると、あと73年でサウジのオイルは空になるでしょう。」

ここで注目されるのが次世代エネルギーだが、最後にハッセー氏の言葉を記しておこう。「オイルに代替するエネルギーが開発されたら、本当にオイルの需要ば無くなるのでしょうか。生物体燃料などが研究されていますが、オイルに比べると割高です。2年から5年後に、大きな世界的経済成長が予測されていますが、それまでに低価格な代替エネルギーは間に合わないことでしょう。」

Stocks You Need To Know About

ドルはピークか

下の日足チャート(ドル/円)で分かるように、ドルは上昇するトレンドラインに接近している。アップトレンドなのだが、MACDヒストグラムは既に下降が始まっている。ひょっとしたら、この辺りがドルの天井かもしれない。

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Wall Street English

渋滞の季節

いよいよ感謝祭が押し迫った。目的地は故郷に住む両親、空港や高速道路は大混雑になる。まるで、お盆休みの帰省ラッシュのようだ。トリプルA社から、こんな統計が出ている。

The AAA survey estimates that 37.3 million Americans will travel 50 miles or more from home this holiday. That's up slightly from 37 million travelers a year ago. About 83 percent of those making those trips will do so by car, about the same percent as a year ago.

この感謝祭の休日、約3730万のアメリカ人が50マイル(80キロ)以上の旅行をすることが推定される。これは去年の数字、3700万人を少し上回る。旅行者の83%は車を使い、このパーセンテージは去年と同程度だ。

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