Friday November 3, 2006

US Market Recap

条例案87はオイル会社の敵!?

ブッシュ大統領の共和党が過半数を保つか、それとも民主党が巻き返すか、11月7日の中間選挙がいよいよ来週の火曜に迫った。誰が議員になっても同じことだ、と最初から諦めきっている人もいるが、11月7日に選ばれるのは議員だけではない。

マーケット関係者が注目しているのは、カリフォルニア州の条例案87(プロポジション87)の投票結果だ。クリントン前大統領もこの条例案を支持する一人だが、この条例案の目的は海外オイルへの依存度を減らすことにある。全米で、最もガソリンが高いのはカリフォルニア、そして一番大気汚染が深刻なのもカリフォルニアだ。このような現状を改善するには、オイル消費量を減らして、代替エネルギー開発に力を入れるしかない。

「おそらく条例案87は、カリフォルニア住民から圧倒的な賛成票を得ることでしょう」、と言うのはストリート・ドット・コムのジム・クレーマー氏だ。ということは、オイル株を売って代替エネルギー関連銘柄に乗り換えるべきだろうか?クレーマー氏の話に戻ろう。

「来週、優良オイル会社のシェブロン(CVX)が売られる可能性があります。会社側からの説明によれば、もしこのプロポジション87が通過すると、シェブロンは約2億ドルのダメージを受けるようです。もちろん、条例案が認められたからといって、シェブロンのガソリンがカリフォルニアで売れなくなるわけではありません。問題なのは、40億ドルにおよぶ代替エネルギー開発費用を、税金という形で各オイル会社に肩代わりさせることです。

先月27日、シェブロンは決算発表をしましたが、一株利益は予想を上回る好結果でした。更に、メキシコ湾に膨大な油田も発見していますから、シェブロンには大きな将来性があります。ですから、投票後シェブロンが売られるなら、来週の水曜木曜は買いチャンスになりそうです。

もう一つ指摘しておきましょう。シェブロンの広報担当者が言うように、条例案の通過は収益の減少に結びつきます。ということは、シェブロンを追っているアナリストたちは、格下げ発表をする可能性が十分にあります。それは、一時的な株価下落を引き起こすことになるでしょうが、投資者にとっては良い買い場です。

繰り返しますが、シェブロンの一株利益は、アナリストの予想をほぼ15%上回る優れた数字です。特に、マーケティングが効果的になり、企業資金も以前のような無駄使いがなくなりました。競争相手のエクソン(XOM)と比べると、明らかにシェブロンの方が割安であり、3%の配当金も魅力です。それに、自社株買い戻しにも積極的ですから、投資者にはプラス材料です。とにかく、シェブロンの将来性には問題ありません。」

Stocks You Need To Know About

嫌なタイミングでの格上げ

下はデルコンピュータの、水曜終了時点での日足だ。

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レジスタンスレベルの突破失敗、そしてほぼ安値引けだから、空売った人たちがいたことだろう。しかし翌日、ゴールドマンサックスから、格上げが発表されてしまった。

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チャート的に、空売りは間違っていない。要するに、肝心なのは損切りだ。

Wall Street English

買い材料が無い?

フェデレーテッド・インベストメント・マネージメントのデービッド・ブリグズ氏が、こんなことを言っている。

On interest rates, the Federal Reserve isn't ``going to cut as quickly. We have nothing to look forward to now.''

連銀は、早急な金利引下げをする様子が無い。こうなると、他に期待できる材料も見当たらない。

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