Saturday November 18, 2006

US Market Recap

年末に使える投資方法

1月効果、という言葉があるように、毎年1月の相場は特に強くなる傾向がある。統計によれば、1950年以来、1月のS&P500指数の平均伸び率は1.23%だ。もし同様な成績を毎月あげることができれば、年間で約16%のリターンになるが、実際の数値は10%だ。そんなわけで、クリスマスから年末にかけて株を買い、1月の半ばに売って儲けよう、という投資者が多い。しかし、銘柄を間違ってしまったら話にならない。そこで紹介したいのが、ジャック・ハフ氏(スマート・マネー)の方法だ。

1月効果を利用した、少し変わったやり方がある。レポートは、これから発表される段階だが、現に教授たちが、この投資方法の有効性を証明している。少し変わっている、と言った理由は、投資対象が従来のように株ではなく、上場投信になるからだ。なぜ上場投信を選んだのだろう?個別銘柄の怖いのは、アナリストの格下げや収益下方修正で、大きな下落をすることがある。上場投信は、ファンドのように様々な銘柄に投資されているから、先ず個別銘柄のような大きな下げはない。それに証券取引所に上場されているから、売買は株と同様に行うことができる。

税金対策の一つとして、年末に損の出ている持ち株を売る投資者が多い。ほとんどの場合、既に低迷している株が売られるから、株価は更に下げてしまう。一日の平均出来高が2万株のような銘柄なら、少しの売りでも派手な下落になる。ようするに、これが一時的な割安を作り上げ、1月に反発ラリーを起こす下地になるわけだ。

一般的な1月効果を狙ったやり方は、叩かれた小型株を年末に買って、1月の2週目から3週目に売って利益を上げる。この方法の問題点は、あまりにも危険が高すぎることだ。よく言われるように、悪い時には悪いことが重なる。せっかく割安株を買ったつもりでも、1月早々格下げでは、新年が台無しになってしまう。

そんな訳で上場投信を買うのだが、先ず指摘したいのは、実際に利用するのは、債券を中心に投資している上場投信だ。買い候補の一つに、ハイ・イールド・インカム(HYI)がある。10月が始まったばかりの頃、HYIは4ドル98セントで取引され、利回りは7.6%だった。しかし、その時点における株価は、正当評価額を約10%下回っていたから、実質の利回りは8.4%に相当する。

HYIが狙える大きな理由は、過去10年間で35%の下落、そしてここ1年間では2%を超える下げだ。だから年末には、税金がらみの売りが大きく増えることが予想される。HYIの一日平均出来高は17000株しかないから、下げ幅も大きくなることだろう。もし12月29日までに4ドル50セントまで下がるようなら、実質利回りは9.3%に達し、1月にはこの魅力的な利回りが買い手を集めることだろう。

あと4つ、注目の上場投信を挙げておこう。
MFS Charter Income Trust (MCR)
Morgan Stanley High Yield (MSY)
Putnam Municipal Opportunities Trust (PMO)
Salomon Bros. Worldwide Income (SBW)

Stocks You Need To Know About

NMX取引始まる!

先日紹介した期待のIPO、ニューヨーク商品取引所(NMX)が、さっそうとデビューした。公募価格は59ドル、そして初値はナンと120ドルだ。取引開始直後のようすを、1分足で見てみよう。

1117nmx.gif

トントン拍子で152ドルまで上げた後、見てのとおり、利食いが入った。そして、127ドルまで下げて反発するのだが、この127ドルで買いを入れたデイトレーダーが多い。

1117nmx2.gif

下げ止まった場所は、トレーダーが注目する76.4%の値戻しレベルだった。

Wall Street English

まだ底は見えない

Housing starts plunge to six-year low

住宅建築着工数が、6年ぶりの低レベルに下落したことを伝える見出しだ。

Housing activity is falling more than the 'soft landing' scenario.

住宅市場は、ソフト・ランディングのシナリオ以上のスピードで下げている、と不動産アナリストのレイ・ストーン氏は言う。


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