Wednesday March 7, 2007

US Market Recap

急落で学んだ四点

今回の世界的な株式市場の急落で、皆さんはどんなことを学んだだろうか?エコノミストのベン・スタイン氏は、反省の意味も含めて、いくつかの重要な点をあげている。

1、うろたえないこと:

狼狽売り、パニック買いは決して好結果を生むことはない。賢い投資者は、行動を起こす前に必ず考え、それなりのリサーチをするものだ。衝動的な売買をする人たちのほとんどは、投機熱におかされている。

2、常に十分な現金を手元に残しておくこと:

株式市場の動きに関係なく、十分な現金が手元にあることは心強いことだ。今回の急落で、狼狽売りをした人たちの多くは、資金の大半が株に当てられていた。これでは、パニックしても仕方がない。十分な現金は、心の余裕になることを覚えておこう。

それでは、十分な現金とは、いくらくらいの金額だろうか?できれば、一年分の生活費に相当する金額を、現金(マネーマーケットファンドや短期国債)で常に持っていることが好ましい。(最低でも、6カ月分は欲しい。)長期的な立場から見れば、現金は優れた投資とは言えない。しかし、十分な現金無しでは、健全な投資判断ができない。

3、株の下落に正当な理由はいらない:

もちろん、上海相場の大幅下落には原因がある。約1年で100%を上回る上昇を記録していた上海だから、マーケットは完全に投機化していた。しかし、米国のダウ指数が、あそこまでつられ下げするのは、どう考えても納得できない。
新聞やテレビでは、様々な下げ理由が報道されているが、単にそれらを鵜呑みにするのではなく、自分なりによく調べてほしい。持ち株を売るのは、本当に同意できる情報が見つかった時だけだ。

下げ原因の一つとして、アメリカは不況に陥る、という報道がある。私個人的には、不景気の可能性は低いと思うが、仮に不況に陥ったとしよう。過去20年間を振り返ると、景気が低迷する期間は極めて短く、長期投資者には絶好の買いチャンスになっている。もちろん、この投資方法は忍耐が必要になるが、私は天井で株を買って財産を築いた人を一人も知らない。

4、将来を100%正確に予想できる人はいない:

グリーンスパン氏は優秀な連銀議長だった。しかし、氏は数年前アメリカがデフレに襲われる危険性を語っていたことでも分かるように、氏の予想が外れることには定評がある。前連銀議長という肩書きに惑わされてはいけない。(グリーンスパン氏は、急落のあった前日、アメリカが不景気に陥る可能性を語っていた。)

株式市場の長期トレンドは上向きだ。常に十分な現金を手元におき、忍耐強く、パニックすることなく、人が売る時に買う姿勢が大切だ。

Stocks You Need To Know About

ダウ指数

まだマーケット終了まで少し時間があるが、やっとボリンジャーバンドの中に戻った。これで2、3日のラリーに期待ができる。

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もちろん、ラリーの後には売り手が待っているから、38.2%レベル、50%レベルには要注意だ。

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Wall Street English

待っていた反発ラリー

Jefferies & Coのアート・ホーガン氏は、今日の反発を見て、こう語っている。

But there is a lot of money on the sidelines waiting to come back in, waiting for a bottoming process, and today might be the start of the bottoming process.

次の買い場を狙う現金は、まだ豊富に残っています。今日の動きは、底形成の発端になる可能性があります。

 

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