Monday December 3, 2007

US Market Recap

今日のマーケットは1990年の再現!?

12月11日のFOMCで、金利が引き下げられることは既に株価に織り込まれ、現在マーケット関係者が議論しているのは、利下げ幅は0.25ポイントかそれとも0.5ポイントになるかだ。こんな状況だから、逆に利下げが無ければ、ちょっとした混乱になるだろう。

なぜ、利下げは確実視されたのだろうか。理由は、先週木曜のバーナンキ氏(連銀議長)のコメントだ。

雇用状況は健全だ。しかし、住宅市場の低迷は相変わらず続き、個人消費にも下降が見られる。ガソリン高、住宅市場のスランプ、信用収縮、それに不振な株式市場を総合すると、消費者は経済的な逆風を経験することになりそうだ。

それでは、どのセクターが狙いだろうか。金曜、人気番組「マッド・マネー」で、ジム・クレーマー氏はこう語っている。

金融銘柄に焦点を合わせたい。現在、マーケットに展開されているのは、1990年のマーケットだ。1990年、連銀はマーケットに積極的に関与し、アラブ諸国からの資金的な救済もあった。まったく暗い環境だったが、そんな中で、金融銘柄が買われ、今回も同様なことが起きそうだ。

具体的には、どの銘柄が行けるのだろうか?

ワコビア(WB)、バンク・オブ・アメリカ(BAC)、シティグループ(C)。それに、サブプライムで大打撃を受けた、カントリーワイド(CFC)も買いだ、とクレーマー氏は言う。更に、アナリ・キャピタル・マネージメント(NLY)も魅力的だ、とクレーマー氏は付け加えている。

先週のマーケット・ラリーで、少し気になることを言うトレーダーが増えている、とブレット・スティーンバーガー氏(投資心理研究家)は指摘する。

「底を逃してしまった。今からマーケットに参加するのは遅すぎる」、と嘆く声が聞こえてきます。この言葉が意味するのは、千里眼の持ち主だけがマーケットで成功できる、という完全主義的な考え方です。成功しているトレーダーを見てください。彼らは、実現不可能な、非現実的なゴールなど設定することはありません。

「もう、これ以上損をすることはできない」、という切羽つまった声も聞こえてきます。冷たい言い方かもしれませんが、本当にこれ以上損を出すことが許されないお金なら、即刻口座を閉鎖して、資金を銀行へ移すべきです。間違ったトレードを復習して、新たな対策を練るのは、単に損を重ねて精神的につらい、という人たちだけに限られます。

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ジム・クレーマー氏

(参考にしたサイト: http://seekingalpha.com/article/55895-bernanke-hints-at-another-rate-cut?source=d_email

http://www.thestreet.com/_tscnav/funds/madmoneywrap/10392501.html

http://traderfeed.blogspot.com/2007/11/seven-questionable-things-i-hear-from.html

Current Topics

経済カレンダー

12月3日: ISM指数(11月分) この指数は「全米購買指数」、という名称で以前は呼ばれていた。

    3日: 自動車/トラック販売数(11月分)

    5日: ISMサービス業指数(11月分)

    7日: 雇用統計(11月分)

なんと言っても注目は、金曜(7日)の雇用統計だ。利下げを決定的にする数値が発表される可能性がある。 

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ある田舎の中古車販売店

Wall Street English

金曜に控えた雇用統計

アナリストは、こう予想している。

Nonfarm Payrolls: 75k cons 非農業部門新規雇用者数 +7万5000

Unemployment Rate: 4.8% cons  失業率 4.8%

Hourly Earnings: 0.3% cons 時給 +0.3%

Average Workweek: 33.8 cons  週平均労働時間 33.8時間

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