2011年04月03日 のCoolに過ごそう

何が起きるか分からない時代の処方箋

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大震災が発生した月が変わり、早いものでもう4月。

だが、ほとんどの人は地震に関する様々な報道で、精神的にかなり疲れているようだ。

直接被害にあったわけでもなく、計画停電などの「暗い電気」のなかでの生活を余儀なくされているわけではない、ここ神戸に住んでいても、程度の差はあれ、そう感じるのだ。

大人として、少しでもまともな想像力があれば、自分が当事者だったらどういう思いをしなければならないかは、チラッとでも脳裏をよぎったはず。

それが精神的な疲れへと繋がるためではないだろうか。

 

じゃあ、被災した人と同じ心持ちになりながら、毎日を暮らせば、気が晴れるのか?というと、決してそうではない。

こういうときだからこそ、将来への希望を持つことが、大きな力となる。

これからあらわれるであろう、直接被災しなかった人たちが受ける「さらなる不況」の影響を想像するだけでは、晴れない心に、ただ暗い影を落とすだけになってしまう。

 

先週の5日間セミナーは、こうした状況だからこそ、多くのことを示唆してくれる結果となった。

そして意外にも、私の予想を上回るものばかりだった。

特に参加された方の、これからの人生における、先行きを想像すると、人ごとながら、漲る希望が沸いてくるのだ。

ありがたいことに、これは彼からの(彼は意識していないはずだが・・)思いがけない「フォース」のチカラによるものなのだ。

  

次の2択問題に対して、あなたは今現在どちらに該当しているだろうか?

  

A・経済的に何があろうと盤石な生活ができる。

B・怯えながらの耐乏生活ならできる。

 

こうした未曾有の災害にあったときだからこそ、逃げ場を絶ったうえでの「原点に遡っての再考」は、これからの人生への分水嶺となるものなのではないだろうか。

百貨店やシティホテル、アパレル、レジャー、出版といった業界をはじめとする、広義での「物販」は、こうした災害時には、消費意欲が減退するため、大きな影響を受けることになる。

 阪神・淡路大震災で客が戻ったのは、約半年が過ぎた頃だった。

業種によって多少は異なるが、自粛による消費の落ち込みが数カ月は続き、そして元の水準まで回復するには、少なくとも約半年は要するのだ。

   

今回の東日本大震災からの立ち直りでも、これまでと同じ軌跡をたどるのだろうか?

調査では、多くの経営者が、同じように回復するとは思っていないのだ。

その原因は、被災状況がかつてない範囲と規模に達していること。

さらに、原発事故の問題と、それに伴う計画停電などが大きく影を落としている。

   

計画停電による、明るさが半減した状況が継続すると、精神的にもその影響がボティーブローのように効いてくるのだ。

その結果として最大の消費地である首都圏の人たちは、精神的に萎縮し動けなくなってしまう。

さらに、原発の封じ込めが完了しない限り、海外からの旅行客が回復することはない。

つまり、どのような事態でも生きてゆける特別な「腕」を持っているかどうかが厳しく問われる状況が、今回の地震では津波と共に押し寄せてきたのだ。

 

多くの人はこうしたことを程度の差はあれ、感じ始めているはず。

だが、ほとんどの人にとって、こうしたチャンスに遭遇することは、今までなかったのだ。

ピンチをチャンスに変える!

こうした視点こそが、こういう時の救世主となるのではないだろうか。

 

では、いわゆる「沈み行く会社の奴隷にならない生き方」ができるようになるためには、どれだけの準備期間が必要なのか?

現実には、こうしたことを具体的に考え始めたとたん、大きな壁が立ちはだかることになる。

 
 

私はちょうど14年前、アメリカでこういう状況に直面したのだった。

原因は全く違っていたが、生きてゆくための特別な「腕」を持たなければならない状況へ追い込まれたという意味では、全く同じといっていいだろう。

こういうときこそ、状況を冷静に分析し、最も可能性の高い方向へ躊躇なく舵を切り、即刻取り組まなければならないのだ。

今回の原発事故の問題でも、初動の判断の遅さが行動の遅れへと繋がり、どんどん悪化してきていることは、みなさんもすでにご承知のはず。

だがこうした事が、直接う自分の身に降りかかった場合、はたしてどれくらいの人が、適切に対処できるだろうか?

 

  

正確な情報による、将来への予測と、期限を切ったうえで、実際にアクションを起こせるかどうかが、その後の結果に大きく影響を与えるのだ。

私の場合幸いにも、のちにドットコムバブルと呼ばれる強いマーケットだった幸運にも恵まれたのだが、それはエントリーしていたからこそ享受できたわけだ。

そのときの決断がどうだったのかは、時を経なければわからないわけだが、今を見れば一目瞭然。

こうした経験が、そのあと訪れた何度かの人生における大事な決断の際に、大きな力となって支えてくれることになったというわけだ。

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