FOMCと欧州ソブリン危機

コメント(0)

日本時間の昨夜遅くに、米連邦公開市場委員会(FOMC)で、バーナンキFRB議長は追加金融緩和策へ言及。

FRBは今後数四半期の経済成長は緩やかなペースであろうと予測。

2011年から13年の米実質国内総生産(GDP)の見通しを引き下げた。

だがマーケットはポジティブに反応。

1102compENQ5.gif

上はナスダック100Eminiの5分チャート。

黄色いマークあたりがFOMCによる発表タイミング。

チャートからはマーケットが「それなりに評価した」ことがわかるだろう。

声明発表後はアップトレンドが継続するチャート。

最近はギリシャ債務問題への懸念が尾を引いているが、まだしばらくは、くすぶりそうだ。

 

ギリシャ債務問題の動向について < 6月17日と少し前の時点での内容。

今どうなっているかというと、ギリシャのパパンドレウ首相は「仕方ないから助けるしかないか」という仲間の提案を、国民投票で決めると言い出したのだ。

この期に及んで首相がギリシャ国内へカッコつけるもんだから、そりゃあ周りは怒るわな。

というかあきれているだろう。

まあ民主的な首相と言われればそれはそうなのだが・・

 

じゃあ国民投票で否決されたらどうするのだ?

という不安で、しばらくは株式市場、乱高下気味の展開になりやすいだろう。

ま我々にとっては、理由はどうであれ、というと不謹慎だが、最初の一時間だけでいいから、上下によく動いてくれた方が、仕事はやりやすくなるわけだ。

ガンバレ、ギリシャ。

トピックス:欧州ソブリン危機 THE WALL STREET JOURNAL 日本版

ユーロ首脳会議の合意は応急策=ユーロ危機再燃の可能性も

 

 

だが日本の財政状況も、決して安泰ではない。

収入に対し、2倍の出費と10倍の借金がある現状をどうすればいいのか?

答えは簡単だ。

収入を2倍にするか、出費を半分にする。

 

税収は40兆円しかないから、2倍で80兆円。

出費は公務員を削減し、20%減の80兆円にする。

だがこれだと、借金は返せない。

 

現実には国債費(利払い費+償還分)だけで年間20兆円以上。

だから1000兆円の元本を返済することはできないわけだが、まずは収支を均衡させることが先決。

このままだと日本国債の格付けはギリシャ並みのBB+あたりまで落ち、デフォルト(債務不履行)に追い込まれることになる。

生き延びるには、税金倍増と歳出の20%削減しか道はないのだ。

 

債務の元本を返済するには、さらに歳出を20%削減し、20兆円ずつ50年かけて返済する。

万一デフォルトすれば、借金は返さなくてすむが、金融機関は顧客から預かったお金で国債を買っているため、国がデフォルトになると金融機関もすべて潰れるわけだ。

そうなると1400 兆円の個人金融資産は消えてなくなることになる。

ギリシャの心配をしている場合ではないのだ。

コメントする

2011年11月

« 前月 翌月 »
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30      

月別アーカイブ