Wall Street English

貯金をしない国民

まずロイターのヘッドラインを見ていただこう。

Consumer spending up 0.8% in June; incomes rise 0.5%

アメリカ6月の個人消費は0.8%、そして個人収入は0.5%上昇したことが、簡潔に記されている。社員割引セールで、新車の購入が目立ったようだが、どうやらアメリカ人は貯めるより、使うことの方が好きらしい。

オイル新高値!

サウジ国王死去ニュースが、オイル価格を新高値へと導いた。下記の太字部分でも分かるように、国王の死は後継者だけでなく、政治的不安を引き起こしてしまったようだ。

The death "sparked uncertainty as to the course of succession and political stability of the country now that he is gone," said Tim Evans, a senior analyst at IFR Markets.

 

新しい職を求めて

ウォールストリートの英語ではないのだが、今アメリカではポーカーが大ブームだ。ESPNというスポーツばかりを放送するチャンネルがあるのだが、ポーカーが夜7時から10時の時間帯に放映される人気番組になってしまった。注目したいのは、最近こんなことを言う若者が増えている。

"I need a change of careers. Who knows ... maybe professional gambler."

上はシェリー デービスさんという女性の言葉だが、プロフェッショナルギャンブラーへの転向を思案中だ。太字に換えたが、ギャンブラーもキャリアの一部に入ったらしい。

ストではない、単なる作業休止

なかなか経営危機から脱出することができないユナイテッド航空(アメリカで二番めの航空会社)だが、こんなニュースが報道された。

 Flight attendants for the nation's second-largest airline say they will begin work stoppages today at 20 locations on three continents - actions that could cause major headaches for air travelers.

3大陸20か所で、ユナイテッドの乗務員はストを決行する。ストと訳したが、実際に使われている単語はwork stoppages で正確には作業休止という意味になる。ここで疑問になるのは、ストと作業休止はどう違うのだろう。

社員割引の弊害

社員割引のおかげで新車が安く買える。しかし、頭の痛いのは中古車セールスマンだ。

By Financial Times

The North American used-car market has been hit by the three Detroit-based carmakers' success in boosting sales of new vehicles by extending employee discounts to all buyers.

中古車需要が減り、今月だけで価格の方も4%から5%下がっているということだ。

社員割引の結果は?

8月1日で、ゼネラルモータースの社員割引セールが終わる。どんな結果が予測されているのだろう。USA トゥデイを見てみよう。

The discount boosted GM's sales by 41% in June, and the company also is expected to report double-digit sales increases this month when it reports July sales next week.

太字が注目部分だが、6月は41%の売り上げ上昇、そして今月は二ケタ(double-digit)の上昇率が見込まれているようだ。

質で勝負のトヨタ

社員割引を導入して、ゼネラルモータース、フォード、クライスラーの各社は価格競争に忙しい。しかしこんな状況のアメリカで、トヨタは人気車の値上げを発表した。強気だ、の一言でも片付けられるが、広報担当者の話を一部引用してみよう。

Toyota spokesman Paul Nolasco told the Times that Toyota believes that "customers will keep coming back if you offer them quality."

肝心な場所を太字に換えたが、質(quality)を重要視したトヨタの姿勢がうかがえる。

今は株の買い時?

テロ、オイル価格、金利、不動産バブル、投資者に悩みの種はつきない。しかし、ジョージ シュウォーツ氏はこう語る。

"You can always find sources of anxiety," Schwartz said. "But investors need to get back to a few simple principles -- growth in profits, strength of balance sheet and most importantly, the stock price in relation to those things."

不安材料はいつでも見つけることができる、で始まっているが投資の基本は3つある(太字の部分)。まず収益の成長、健全なバランスシート、そして前記二つの条件と比較した株価だ。

しゃれたタイトル

こんな見出しが目に飛び込んで来た。

Negative developments at Kodak

コダックと言えばフイルムだが、何か悪い状況が進行していることが、上のタイトルから察することができる。しかし、中々うまい単語の使い方だ。

Negativeは否定的とか後ろ向きという意味だが、ネガという意味もある。developmentsの動詞形はdevelopで、発展、展開などの他に現像するという意味がある。まるでコダック社では悪いネガが現像されているようだ。

リストラではない

コスト削減を狙ったリストラのニュースが目立つようになった。ウォールストリートジャーナル紙によれば、フォードモーターは1万5000人までにおよぶ解雇を計画しているらしい。注目してほしいのは、フォードモーター広報担当者からのコメントだ。

"We had to take the difficult step today of conducting involuntary separations because we weren't able to meet our cost-cutting objectives solely through voluntary separations," Ford spokesman Oscar Suris said.

自発的な退職を促すだけではコスト削減目標を達することができなかったため、今回のようなリストラ方針を打ち出すしかなかったということだが、解雇とか人員削減などの言葉は見られない。太字に換えたが、広報担当者が使ったのはseparaions(お別れ)だ

首にするではカドがたつ。解雇や人員削減も冷たい感じがする。別れなら少しは人情味があるのだろうか。

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