ポケットワインブック

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フランス料理店では、常に新しいワインとの出会いがある。

だが、ワインはまさに星の数ほどあるから「このワインはどれくらいのものなのか?」 を知りたいことがある。

pocketwinebookcover.jpg

そういうときに役に立つのが、Hugh Johnson's Pocket Wine Book。

確か以前書いたことがあるなあ・・と思い出して検索してみたら、2000年の1月9日に、この本のことを書いていた。

 

 

シアトルへ住みはじめた頃、本屋で見つけたワインの本だが、気がつくとかれこれもう10年ほど毎年購入していることになる。

日本語版は分厚いうえに5千円近くするし、値段と銘柄名を探すだけだから、日本でも英語版を購入している。

 


日本語版はここにあるように、味も素っ気もないデザイン。

英語版なら、アマゾンで千円前後、AMAZON.com だと $9.77で購入することができる。

1977以来毎年40万部が出版され、全世界で今までに700万部以上売れているという。

 

裏表紙の宣伝文句には・・

The Classic work in the quick-reference field...the prototype for all others - The New York Times
クイックリファレンスとしては他の手本になるような、まさに標準とも言える本だ - ザ・ニューヨークタイムス

Perhaps the only guide to wine that anyone really needs. - Newsweek
誰にも役立つ唯一とも言えるワインのガイドブックだ - ニューズウィーク

 

 

の銘柄がどの程度なのかといった目安や、何年物がいいのかといった、最小限必要な情報が簡潔に書かれているため、使いやすいのが人気の秘密なのだろう。

だがすべての銘柄が掲載されているわけではなく、現地のワイナリーでしか手に入らない、オーパスワンの貴重なセカンドブランド「オーバチュアー」などは掲載されていない。

オーパス・ワン」はアメリカ最大のワイナリーであるロバート・モンダヴィとボルドーの巨匠シャトー・ムートン・ロートシルト とのベンチャーで生まれたものなのだが、これをニューヨーク バーで飲むと・・

オーパス・ワン 2003年 はボトルで \70,000
オーパス・ワン 2005年 はボトルで \60,000

三越銀座店のワイン売り場では、2007年ものが1本 26,250円。

ちなみにセカンドブランドとは、セカンドワインとも呼ばれているが、一級品の良いワインを造るための厳しいワインの選別課程で、樹齢の若い木から造られた場合や、瓶詰め段階で格付けがシャトーの名に値しないと判断された 、いわゆる選別基準に達しなかったワインのこと。

 

オーパスワン セカンド オーバーチュア だと アマゾンで ¥17,280

overture.jpg


決して失敗したワインではなく、工程などは格付けワインと全く同じで、十分においしいワインだ。

ただ、厳しい選別から漏れただけだから、格付けワインに比べ、比較的手頃な価格で手に入り、格付けワインより早い時期から飲むことができるなどのメリットがある。

ちなみにオーパスワンを、この本で調べると、4つ星という最高のランクがついている。

 

 
 
日本のワインについては、1ページのうちのこれだけの記述だ。

Japanese wine industry is based in the central Honshu prefecture of Yamanashi (west of Tokyo).

Nagano & Yamagata prefectures (north of Tokyo) and the northern island of Hokkaido are the other significant regions.
The sentimental favorite of the Japanese is the Koshu grape, upon which the industry was founded.
But 80% of the 55,000 acres under vine in Japan is planted with the V.labrusca varieties or V.labrusca-based hybrids(eg Delaware,Kyoho,Campbell'sEarly Muscat, & Muscat Bailey A).
The grapes are mainly for the table but are used by winemakers.
Plantings of Chard, Cab S,Cab F, & Merlot have created a new de luxe market for Japanese wines ; quality can be v high, but quantities are tiny (2,500 acres).
To compensate for inappropriate varieties, tricky conditions and high costs, concentrates, must(even grapes), & bulk wine are imported and used for fermenting or blending locally.
Labeling laws have permitted a small amount of genuine domestic wine to go a long way.
Low-priced "domestic" wine has predominantly imported content; even premium wines receive a boost.
Five drinks giants account for two-third total production : Mercian, Suntory, Sapporo(Polaire), Manns, and Kyowa Hakko Kogyo (Ste-Neige).
The most interesting (and expensive) of their wines are Mercian's Kiyogahara merlot and Jyonohira Cab of real density and quality.
Smaller operations making leading examples of Koshu and/or classic European varieties include Ch Lumiere, Marufuji, Grace,Kizan, Katsunuma Jozo, Alps, Takeda, Okuizumo, and Kobe Wines.
Tokachi Winery does interesting things with wild wild vines native to Hakkaido.

 

 
2012年版の評価もこの程度。

pocketwinebookjapan.jpg

どのワインがどれくらいの評価なのかは大体わかるうえ、手元にあれば数年は使えるので、ワインが好きなら持っていたい一冊だ。


 

 

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