タイム

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昨夜BSで「タイム/TIME」を観たのですが、まさにあっという間に終わってしまった、という映画でした。

お金を時間という基準に変え、現代社会の仕組みをパロディー仕立てで見せる。

この斬新な発想がシンプルなため、より強烈なインパクトを観客に与えるという魅力は、目から鱗モノ。

 

映画は、ジャスティン・ティンバーレイクとアマンダ・セイフライドが主演で、監督は「ガタカ」のアンドリュー・ニコル。

ジャンルとしてはSFアクションサスペンスでしょうね。

科学技術の発達で、人間の成長が25歳で止まり、腕に埋め込まれた体内時計「ボディ・クロック」が示す余命時間だけ生きることができる、という設定。

  

つまり貧困層は常に余命時間が少ない状態で暮らすことになるわけです。

一方で、富裕層は永遠にも近い時間を手にするという格差社会。

今と同じですね。(笑)

   

ストーリーは、ある男から100年の時間を譲り受けた貧困層の青年が富裕層が暮らす地域に潜入。

そこで出会った大富豪の娘と共に、時間監視局員(タイムキーパー)の追跡を受けながら、時間に支配された世界の謎に迫る、というもの。

  

 

肉体は25歳のままなので、見た目だけでは歳がわからない、などといった設定が未来的だった一方で、クルマ好きな方にも楽しめる古いクルマの最新モデルが登場するのもポイントでしょうか。

映画の中で主人公が買う車はジャガーEタイプ。

お値段は寿命59年。(笑)

  

タイムキーパーたちが乗るのはダッジやプリムスなど、アメリカの60年から70年のマッスルカー。

監督によるとビンテージカーを採用したのはある理由があるからだということのようです。

それは「貧しい者は新しい何かを作り出す余裕がなく、金持ちには何かをやろうという動機がない。

というもの。

 

つまりこの映画が描く世界では、新しい車も新しいテクノロジーも生まれないというわけです。

100年も200年も生きることができる人間にとって、新しい車を発明する価値がどれほどあるのか?

なんていうことを考えさせてくれる映画でもあります。

 

ちなみに映画を観た今時の25歳にアンケートを採ったそうです。

約8割が「おもしろかった」と答え、満足度も85%を超えたといいますから、制作陣にとっては、まさに狙い通りの出来だったのかも知れません。

盛中盤までの盛り上がり感は、後半失速するのが、ちょっと残念ですが、それでも映画の醍醐味を存分に味わわせてくれる作品ではないでしょうか。

 

これからしばらくの間、BSでは再放送が続くでしょう。

面白い映画でした。

 

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