2019年06月14日 のCoolに過ごそう

代替療法とミトコンドリア

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代替療法(だいたいりょうほう)は、西洋医学の通常療法(標準治療)に替わる治療法の総称を指します。

いわゆる漢方治療のような伝統医療や民間療法も、この分野に分類されます。

 

西洋医学を習得した医者の多くは、民間療法のほとんどがインチキという印象を持たれています。

ですが、科学的根拠や有効性が認められている治療法もあります。

  

当サイトでは、食事を中心とした経口摂取療法を中心に、糖質制限や尿のアルカリ化などについて提案していますが、こうした方法でもガン細胞を死滅させることができます。

西洋医学でも、こうした炭水化物などの糖質制限の効果は、立証されています。

  

ガンが早期に発見されたり、転移が起こつていない状態で手術や放射線治療などの標準治療を行えば、がんを根治することは可能です。

ですが、かなり進行した状態や、治療後に再発した場合は、現代の最新医学でもガンの根治は極めて困難だというのが現状です。

  
このように、標準治療が難しくなった場合、西洋医学では緩和治療しかなくなってしまいます。

ですが、頻発するガンに対しての治療方法の研究には、多くの予算が投入されています。

   

最近では、こうした研究から、ミトコンドリアを活性化することで、正常細胞は活性化し、がん細胞を自滅させることができることが明らかになつてきています。

ミトコンドリアは赤血球以外の全ての細胞に存在する細胞小器官で、1個の細胞当たり平均で300から400個のミトコンドリアが存在します。

   
肝臓や腎臓や筋肉や脳など代謝が活発な細胞には数千個のミトコンドリアが存在し、細胞質の40%程度を占めています。

体全体では1京個(1兆の1万倍)以上あり、全部で体重の約10%を占めると言われています。

 

ミトコンドリアはかつて細菌であったため、そのため見かけは細菌に似ています。

直径は1ミクロン(1ミクロンは1000分の1ミリ)以下で、長さは1.4ミクロン程度。

俵型やいも虫様の立体構造をしています。

 

mitochondria.jpg

   

ミトコンドリアは2枚の膜(内膜と外膜)によって細胞質から隔てられ、内膜は複雑に入り組んで「クリステ」という無数の装や管を形成しています。

内膜が装状にくびれているのは、表面積を増やすためで、この内膜でATPの産生が行われています。

 

内膜上に電子伝達系やATP合成にかかわる酵素群などが一定の配置で並んでいます。

マトリックス(内膜に囲まれた内側)には、TCA回路や物質合成に関わる酵素やミトコンドリア独自のDNAなどが含まれています。

    

こうしたミトコンドリアについての詳細については、東京銀座クリニック福田 一典医学博士が、ミトコンドリアを活性化するとがん細胞は自滅するを執筆されています。

下記へ一部を引用させていただきます。

 

細胞が生存し活動するためのエネルギーとしてアデノシン3リン酸(ATP)という体内物質が使われます。

ATPはアデノシンという物質に化学エネルギー物質のリン酸が3個結合したもので、生物が必要とする活動エネルギーを保存した「エネルギー通貨」のような分子です。

  

このATPは正常細胞では主にミトコンドリアという細胞内小器官で生成されています。

ミトコンドリアでは、酸素を使らて効率的にATPが作られます。ミトコンドリアで酸素を使つてATPを産生する方法は酸素呼吸あるいは酸化的リン酸化と呼ばれます。

 

一方、がん細胞ではミトコンドリアでのATP産生が抑制されています。

がん細胞では酸素を使わないでブドウ糖(グルコース)からATPを産生する「解糖」という代謝系が充進しています。

 

解糖は細胞質で行われます。

ミトコンドリアにおける酸素呼吸では1分子のプドウ糖から32分子のATPが生成されますが、解糖系だけでは1分子のプドウ糖から2分子のATPしか生成されません。

 

そのため、がん細胞は正常細胞に比べてブドウ糖の取り込みを増やすことによってATP産生を補っています。

その結果、がん組織では解糖系の最終代謝産物の乳酸が大量に産生されています。

 

がん細胞では、酸素が十分に利用できる状況でもミトコンドリアでの酸素呼吸が抑制され、プドウ糖の取り込みと解糖系が先進し、乳酸の生成が増えているという現象は、"年以上前にドイツの生化学者オツトー・ワールプルグによつて発見されました。

 

がん細胞がミトコンドリアでの酸素呼吸を抑制する理由は幾つかあります。

一つは、細胞構成成分を合成する材料として多量のプドウ糖が必要になっているためです。

 

細胞が分裂して数を増やすためには核酸や細胞膜やたんぱく質などの細胞構成成分を新たに作る必要があります。

細胞は、解糖系やその経路から派生する様々な細胞内代謝経路によつてブドウ糖から核酸や脂質やアミノ酸を作ることができます。

   

ミトコンドリアで酸素を使らてブドウ糖を全てATP産生に使うと細胞を作る材料が無くなるのです。

また、ミトコンドリアでの酸素呼吸は活性酸素の産生を増やします。

 

活性酸素は細胞にダメージを与え、増殖や転移を抑制し、細胞死を引き起こす原因になります。

がん細胞は活性酸素の産生を増やさないように、ミトコンドリアでの酸素の利用を抑制していると考えられています。

 
がん細胞にとつては、ミトコンドリアでの酸素を使った代謝を抑えておく方が生存や増殖に都合が良いのです。

そこで、がん細胞のミトコンドリアの活性を高めるとどうなるでしょうか。

 

正常細胞ではミトコンドリアを活性化すると、ATP産生が促進され細胞の働きを高めることができます。

しかし、がん細胞の場合は、増殖や転移が抑制され、細胞死が引き起こされることが分かったのです。

 

それは、プドウ糖が完全に分解されると細胞を増やすための材料が足りなくなり、酸素呼吸の充進は活性酸素の産生を増やし、活性酸素によるダメージでがん細胞が自減するからです。

つまり、細胞のミトコンドリアを活性化する治療法は、正常細胞の働きを高めながら、がん細胞だけを死減できます。

    

S60での施術では、ある種の「痛み」が伴います。

その原因は、私たちの細胞内にあるミトコンドリアに関係しています。

 

健康なミトコンドリアはATP回転してマイナス電位を発電しています。

ですが不調個所では、このATP回転がスムーズに行われていないのです。

      

酸化し硬化している細胞のミトコンドリアはスムーズにATP回転できないため、ミトコンドリアがATP回転を始めるとき、施術箇所に痛みが生じるのです。

言い換えれば強力な吸引力で細胞内のプラス電位(細胞が固まる作用)を引き抜くときの痛みなのです。

 

ですがしばらく施術していると、マイナス電位の発生により細胞が軟化し、消炎、鎮痛効果と共にATP回転がスムーズになり痛みが和らいでゆきます。

このようにして、CS60はミトコンドリアの回転を、スムーズにすることが可能になるのです。

 

このようにCS60で発生する痛みは、まさにこのミトコンドリアが元気になるバロメータでもあるわけです。    

 

 

関連記事

 

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ソマチットとミトコンドリア

  

参考にした文献

ミトコンドリアを活性化するとがん細胞は自滅する

福田 一典
昭和28年福岡県生まれ。
昭和53年熊本大学医学部卒業。

熊本大学医学部第一外科、鹿児島県出水市立病院外科、久留米大学医学部第一病理学、北海道大学医学部第一生化学、米国バーモント(Vermont)大学医学部生化学、株式会社ツムラ中央研究所(部長)、国立がんセンター研究所がん予防研究部(室長)、岐阜大学医学部東洋医学講座(助教授)を経て、
平成14年5月に銀座東京クリニックを開設し、がんの漢方治療と補完・代替医療を実践している。

著書

『癌予防のパラダイムシフト?現代西洋医学と東洋医学の接点?(医薬ジャーナル社 1999年)』
『からだにやさしい漢方がん治療(主婦の友社 2001年)』
『オーダーメイドの漢方がん治療(シーエイチシー 2005年)』
『決定版抗がんサプリメントの正しい選び方、使い方(南々社 2005年)』
『自分でできるがん再発予防法(本の泉社 2006年)』
『あぶない抗がんサプリメント(三一書房 2008年)』
『漢方がん治療のエビデンス(ルネッサンス・アイ2010年)』
『ブドウ糖を絶てばがん細胞は死滅する! (彩図社 2013年)』
『がんに効く食事、がんを悪くする食事(彩図社 2013年)』
『健康になりたければ糖質をやめなさい(彩図社 2014)』
『医療大麻の真実(明窓出版 2015年)』
『やせる! 若返る! ケトン体食事法(洋泉社 2016年)』
 

 

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