延命効果と抗ガン剤

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抗ガン剤治療(化学療法)は「がんを治す治療」と思われているかもしれません。

ですが、抗がん剤でガンが治ることは、まずありません

  

むしろ抗がん剤治療がエスカレートすると、最終的には必ずステージⅣまで行きつきます。

現代医学ではそこから緩和治療に移行することになります。

  

つまり死に至るのです。

 

 

抗ガン剤は延命治療

  

手術や放射線という手段が有効である場合もありますが、ステージⅡくらいであれば、治る見込みもあります。

しかし、その段階で抗がん剤だけで完治することは、あったとしてもごく希なことなのです。

  
抗ガン剤は、治癒(寛解)を目指した治療ではなく、延命を目指した治療です。

ですが現実には延命治療であるはずが、自分自身の免疫力を落とすという重大な副作用のため、命を短くするケースが大半です。

  

このことに気づく医師は少なく、また気づいたとしても、抗がん剤でがんが治ることはまずない、ということは絶対に口にはしません。

 

最近では分子標的治療薬という、ガンの増殖を促す特定の「ドライバー遺伝子」をもつ細胞だけに働かせ、正常細胞には影響しにくい治療法が増えてきています。

あらゆる細胞の増殖を抑える従来の抗ガン剤に比べると、効果が高く副作用は少ないとされています。

 

ただ、投与するうちに薬の効きが悪くなり、再びがんが増殖し始めることが多くなるのです。

 

イレッサは1年から1年半で耐性が生じ、イレツサ耐性の約6割は「T790M」という遺伝子の変異が原因です。

2012年に承認されたALK阻害薬「ザーコリ」は、投与から1年ほどで効かなくなる例があります。

  

こうした耐性ガンへの対策は現在も研究開発が進んでいます。

  

ほぼ完全に病巣部を切除できる場合には、手術療法が優先されます。

しかしすべてを完壁に切除できることはまれですし、その保証はどこにもありません。

そこで放射線治療や抗ガン剤治療を行うわけです。

 

このような治療がうまくいって、経過を見ながらも治療なしで5年、10年と元気に暮らせるようになる人もたくさんいます。

しかし、再発する可能性は決して低くないのです。

 

最初の治療を終えたあとで再発した場合には、抗ガン剤療法(化学療法)、放射線療法、あるいは再手術が行われます。

抗ガン剤治療では、何種類かの薬剤の組み合わせで治療を行ったあと一定期間様子を見ます。

  

そこで「ガンの縮小効果」が認められなければ、薬の組み合わせを手直ししながら二度、三度と抗ガン剤治療が行われます。

主治医は「がん縮小効果」を見て治療効果の評価をします。

 

ガン細胞を叩いて死滅させ、ガンの組織を小さくすることこそが、標準治療の目的なのですから当然です。

最終的には「ガンがなくなる」ということを目標に行われるのが、標準治療なのです。

   

 

ガイドライン至上主義の行き着く先は?

 

ガンになると、患者はほぼ全員が「がんを徹底的に叩く」標準治療の世界に自動的に引き込まれます。

そこに選択肢はありません。

 

たとえ「ガンと引き分けにもち込めるような、少量の抗がん剤を使いながらも。免疫力を最大限に活用するような、マイルドな治療がしたい」という希望があっても、保険診療ではそれができないのです。

 

抗ガン剤は患者さんを生かしたまま、ガン細胞だけをすべて死滅させ、消えさせるということは事実上できないのです。

ですから抗ガン剤治療を続けていれば、やがて「これ以上やれば患者さんの生命力を落とすだけ」という段階に必ず到達します

 

がんと診断された人のほぼ半分が、自動的にこのような道を辿るのです。

医療は科学であり人生相談ではないため「これ以上治療しても無駄」と判断されれば、一方的にがん治療(の標準治療)は打ち切られます。

 

わかりやすくいえば「もう現代医学では治らないので、あなたは死を待つしかない」ということになります。

治療で苦しい思いをするよりも、痛みをコントロールして穏やかに過ごせるための専門的ケアを受けるべきで、余生は好きなことをして過ごしなさい、というドライな科学的判断がなされるのです。

  

現在のがん医療は、これを当たり前のように、ストレートに、患者さんや家族に伝えます。

それまで厳しい抗がん剤治療を続けてきたのに、ある時点でスパッとこのような判断を下し、表面的にはマイルドな言葉であっても結果としてはこのような意味の通告を患者さんに伝え、緩和ケアのための施設や病院を紹介されるのです。

 

そうなつてしまうのは「がんは引き分けでいい」の「引き分け」の発想が、ガンを徹底的に叩く治療を追求し、発展してきた現代医学には、「がんは引き分けでいい」という概念は存在しないのです。

 
ですがそういう段階になっても、患者さんは元気なのです。

「冗談じゃない」と考えるのは当然のことです。

  
標準治療(保険診療)からサジを投げられると、息者は経済的に許すかぎり、有効と思われる治療を自分で探し回ります。

このような患者さんは「がん難民」などと表現されています。

先端的な医療が整っているにもかかわらず彷徨う、気の毒な患者さんたち、という意味です。

 

標準治療をつくり上げてきた立場である大学病院や基幹病院、その研究者たちは、あくまでも原理原則が大事なのです。

ガン治療の専門家だからこそ、ガイドライン以外の発想はできないのです。

  

なぜなら、ガイドライン以外の治療法は考えるべきではないという大前提を、大学で徹底的に教え込まれるからでえす。

悪化する患者を前に何故やり方を変えないのか?で触れていますが、医師同士からもガイドライン通りではない治療を行う医師は「おかしい」。あるいは「異常」で「異端」だという烙印を押されます。

   

この医師にとっての「普通」が変わるまで、言い換えれば「ガイドライン」が変わるまで、医師は変わりません。

というか、今までのしがらみや、洗脳のため、変われないのが現実です。

 

 

ガン難民にならない方法

   

ガンだとわかれば、治療は町のクリニックではなく、専門病院で専門の医師によって行われることになります。

がんと診断された人の半数が「がん難民」になるのは、このためです。

  

ガン治療の専門家は、効果がはっきり証明されていない代替療法のような治療については、いくら評判がよいものでもハナにもかけません。

温熱療法や高圧酸素療法は、専門医にとつてはアンタツチャブルな世界だからです。

    

科学的根拠のない代替医療は、「まやかし」と同じだから手を出してはいけないと考えるのです。

そこが患者さんの思いと決定的に違うところなのです。

  

ですから「さっさと自分で考え、良くなる」方が手っ取り早く、確実なのです。

   

    

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ステージVでも希望がもてるがん温熱療法+高圧酸素療法

2018年10月3日 初版第1刷 現代書林 ISBN978‐ 4‐7745‐ 1726‐ l C0047

を参考文献として使用し、一部引用させていただきました。

  

  

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