放射能は孫以降の世代にも影響

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放射線がマウスにどのようにガンを発生させるのか。

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国際的な指標になる実験を行い、世界の専門家から抜群に高く評価されている野村大成・大阪大学名誉教授の研究結果をご存じだろうか?

   

野村大成氏(大阪大学名誉教授・放射線基礎医学)の1980~1990年代の研究「低線量の放射線と低用量の毒性化学物質の汚染されると、一方だけではがんが発生しなくても、相乗効果でがんが発生しやすくなることが報告されている。

日本の現状はまさにこうした多重複合汚染の環境化にある。と記載されている。

   

安全神話で責任感がなくなっていた

取材もいっぱい来ました。「君は記者か」と聞くと「ハイ」と。 「記者なら、あの発表はどういうことを言っているかわかるはずや。質問したのか」と言うと、 「もう放射線をやっている人は誰もいません」。大手のテレビ、新聞は「安全と言ってほしい」と言うので、取材は拒否しました。

  

除染で被曝し、放射能が拡散する

除染のためには誰かが汚染地に入らなければなりません。その作業者はどんな格好をしていますか?除染すれば、その作業者が被曝することは明らかで、膨大な数の被曝者を出すことになります。汚染した今となっては、いかに放射能を拡散させないかが重要です

   

日本人の良心を完全に否定した政府

1993年に、ソビエト連邦が原子力潜水艦の放射性廃棄物を日本海に投棄したとき、 日本政府は国際問題だと言って、猛烈に非難しました。

そのときの調査では、日本海の海底土から最大7ベクレル/㎏の放射性セシウムが検出されています。

福島では4月1~6日の6日間で、セシウム940兆ベクレルを海洋に漏出したと東電は話しています。

6日間でセラフィールド核燃料再処理工場の1年間の海洋漏出量の放射性物質を放出したことになり、ヨウ素を含めると4700兆ベクレルになります。

福島の海底土では、30㎞圏外でも8000ベクレル/㎏を超える放射性セシウムが何度も検出されているのに、 自分のところが放出したら「希釈されて安全になるから、どんどん食べてください」と、政府、メディアは宣伝しました。

国内のみならず、外国に対しても「日本の農産物は安全です」とやりましたから、これで日本人の良心は完膚なきまで、国際的に否定されたのです。

そのことを日本人は思い知らなければいけません。かつて、放射線廃棄物をコンクリート封入、ガラス化などすれば安全だから、フィリピン沖の公海に廃棄したいと日本政府が申し出て、それなら東京湾に捨てたらどうかと言われたことを思い出します。

腐っている。日本人の魂が疑われているのです。

 

発ガン物質と放射能は、孫にも発ガン

野村先生は30年以上前に、放射線や化学物質が、世代を超えてマウスを発ガンさせることを実証し、 国際的に大反響を呼んだ「大阪レポート」を発表されています。この実験は、どのように行われたのですか。

まず、ウレタン(カルバミン酸エチル)で確認しました。
ウレタンをオスのマウスに注射し、しばらくしてメスと交配させると、ほとんど元気で生まれますが、 その子たち4千匹余にガンが出るかどうかを見ていくと、有意差が出てきましたので、
1975年1月に「キャンサー・リサーチ(米国癌学会誌)」に発表しました。

 

人は影響が出やすい

放射線を一度浴びただけで、子や孫にガンが発生しますが、突然変異に比べたら100倍以上高く増加したのですが、 それでも、せいぜい10~20匹に1個ガンが増える程度でした。ところが、生まれた子どもにも微量のウレタンを打つと、子どもはガンだらけになりました。 2回目に有害物質をかけると、影響が数倍に上がりました。多くの追試確認がなされました。放射線も同じです。

 

注意しても、しすぎることはない

放射線障害で最も恐れるのは、それが一瞬の被曝であっても、 細胞、遺伝子などに起きた傷が残り、将来のガンや遺伝的影響に結び付くことなのです。

ましてや、内部被曝の場合、放射能を出すもの自体が、長期に体内に残存するのですから、 注意しても、しすぎることはありません。

 

 

東京は放射性物質まみれであり、安心して暮らせる場所ではない。

「食べて応援キャンペーン」を懐疑的に見ている人もいます。

しかしその人たちも、健康被害を心配すべきなのは福島県内だけだと思っている場合が多いのではないでしょうか?

世界有数の大都市である東京は福島県から200km以上離れていますが、果たして、安心して暮らせる状態なのでしょうか?

  

東京・ 放射能汚染の状況|放射能検査地図

この土壌の放射能汚染全体を考えると、セシウム134は半減期が約2年と短いため、福島第一原発事故から5年が経って、当初よりはかなり減っていると思われますが、セシウム137の半減期は約30年と長いため、この先も長期に渡りこの強く放射能汚染された状態が続いてしまうことになります。

これは、お子様が公園で遊んでいる時に細かな砂や土が舞い上がり、その粉塵を吸い込んでしまった時に、これだけ強く放射能汚染されたものが体の中に入り込むという状態が、この先何十年も続くということです。

また、福島から遠く離れた東京の公園で、こんなにも土壌が放射能に汚染されていることを考えると、日本全体のかなり広い地域で同じように土壌の放射能汚染が広がっているのではないかと推測されます。

 

「放射能汚染―32カ所が基準超え―東京東部で市民団体調査」 

2011年3月の福島第一原発事故で放出された放射性物質による土壌汚染が、東京都東部3区の都有地で、国の指定基準(1キログラム当り8000ベクレル)を大幅に越える高濃度で残っていることが28日、市民団体の調査で分かりました。

測定したのは東京公害患者と家族の会、東京あおぞら連絡会、放射能汚染から子どもの健康を守る会など8団体。

14年から15年にかけ、足立、葛飾、江戸川の各区の都営アパートの雨どいの下や雨水ますなどの土壌の49カ所で放射性物質を検出し、32カ所で国の指定基準を超える高放射能汚染箇所(ホットスポット)を発見しました。

葛飾区では、4万ベクレルを超える箇所もありました。

8団体は同日、東京都に対し測定結果を説明。

民有地を含めた空間放射線量や土壌の汚染調査を行い、基準値を超えた地点の除染処理に取り組むよう要請しました。

要請後の会見で、あおぞら連絡会の吉川方章(のりあき)理事長は、事故から5年近くがたっても都心部の汚染が残っていると説明。

「都は空間放射線量や土壌の調査を行い、高い放射能汚染箇所の除染に取り組むべきだ」と語りました。

東京公害患者会の大越稔秋副会長は「足立区で高濃度の汚染がみつかった調査地点は子どもたちが歩く道の隣の植込みだった。

都は早急に除染すべきだ」と訴えました。

  

体重1キログラム当たり50ベクレルを超えると、心臓血管系・神経系・内分泌系・免疫系・生殖系・消化器系・排泄系で病的な変化が増加します。

セシウム137は、体内の様々な臓器に偏在し濃縮されるのが原因です。

人工放射性物質には、これ以下なら安全という閾値は存在しません。  

  

2016年6月30日、環境省は、1キログラム当たり8000ベクレル以下ならば一般廃棄物扱いにして全国でリサイクルも可能にするという基本方針を正式に決定しましたが、これが犯罪行為だということが理解できたのではないでしょうか?

繰り返しますが、人工放射性物質には、これ以下なら安全という閾値は存在しないのです。

 

本来、1キログラム当たり0ベクレルでなければなりません。

安倍政権下では、放射性物質による汚染状況調査も健康被害調査もまともに行われていません。

 

福島県内での甲状腺がん発生率が何百倍に増えても、原発事故との因果関係を認めようとしません。

 

放射性物質に汚染された地域は少なくとも300年は居住することができません。

何兆円もかけて無駄な除染作業をするくらいならば、そのお金を移住費用などに充てるべきでしょう。

  

本来、日本政府は下記の施策を即実行すべきです。

  

①放射能レベルの正確な測定を日本全国で行い、結果を全て公表する。

②外部被ばくだけでなく内部被ばくの危険についても、最新の知見を国民へ提供する。

③避難・移住地域選定については、最低限、チェルノブイリ基準を適用する。

④避難・移住先で不自由がないように、住居、仕事、収入については十二分に援助する。

⑤避難対象者の医療費については生涯無料とし、診断結果は本人へ丁寧に説明する。

⑥原発は即廃止し、福島原発も含めて廃炉作業は安全第一で進める。

 

放射性物質は、目も眩むような閃光を発しません。

鼻を突くような異臭がありません。

耳をつんざくような爆音もしません。

顔をしかめるような激痛もありません。

 

だからこそ、科学的な知識、原発マフィア以外からの情報、健康被害への想像力、冷静な思考力・判断力、雰囲気に流されない自律心などが必要になります。

「見て見ぬふり」や「臭い物に蓋」は身を滅ぼします。

自分の身は自分で守る。

  

これしかありません。

 

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