2019年05月30日 のCoolに過ごそう

太陽光は万能薬!?

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サン・ゲージングで書いているように、約10年間、太陽の光を浴びながら、ベランダから写真を撮り続けています。

施術サロンも、昼間は常に明るい太陽の光が充分に取り込める環境を選択。

その理由は、太陽光は適度に浴びた方が、よいからです。

 

         

太陽光は万能薬!? うつ病からガン予防まで、「太陽ビタミン」のすごい効能

 

最も新しい研究では、65歳以上の高齢者で、ビタミンDのレベルが低下すると、脳の認知機能の障害が増加することがわかりました。「認知機能」とは記憶や推理、学習、言語など知的な働き全般をさします。ビタミンDレベルが最適な高齢者は、低い人と比べて、認知機能障害のリスクが半減しました。認知機能障害は認知症の発症リスクを高めます。

他に脳神経疾患関連では、ビタミンD欠乏と、多発性硬化症やパーキンソン病との強い関連も示唆されています。

また、ビタミンDは、「情緒」に関連する脳領域にも影響するようです。昨年、3つの研究がビタミンD欠乏とうつ病との関連を報告しています。サプリメントを使用してビタミンDレベルを高めると、うつ症状が改善することもわかりました。

特筆すべきは、ビタミンDには長寿効果があることでしょう。血液中のビタミンD濃度が高い人ほど、すべての原因による総死亡リスクが低くなることを複数の研究が示しています。

ある研究では、65歳以上の人々を約8年間の追跡して、ビタミンDレベルの最も高い人々は、最も低い人々と比べて、総死亡リスクがなんと半減することがわかりました。別の研究でもほぼ同様の結果が出ています。

 

  

太陽の光を浴びて癌治療する日が来る? 最新研究が明かす免疫の謎

 

ジョージタウン大学医療センターの研究者らによれば、日光に含まれる紫外線と青色光が免疫システムの要であるT細胞を活発化させる。つまり、日光は免疫力を高めるということだ。「日光は人間の健康や自己免疫、癌にまで関係する」と、研究の上席著者である同センターのジェラルド・アハーン准教授(薬理学・生理学)は言う。日光を浴びると肌でビタミンDが生成されることは知られているが、それとはまた別の有益な効果が日光にありそうなことを、アハーンと同僚たちは確認した。

研究では、人間の血液とマウスの血液からT細胞を分離させ、研究室で培養。T細胞に紫外線または青色光を当てると細胞が活性化され、動きがより速くなった。さらなる検査で、この効果を得るには日光を5~分浴びることが必要だと判明した。別の実験では、日光が過酸化水素の生成を促し、これがT細胞の動きを速めることが示された。

紫外線も青色光も細胞を活発化させるが、研究者は青色光のほうに注目した。紫外線は癌を引き起こすことが知られており、さらに肌の表皮にしか届かないからだ。肌のT細胞のほとんどが第2層である真皮にあり、青色光ならそこまで届く。となると、青色光のランプを利用して免疫力を上げ、肌の病気や癌さえも治療できるようになる可能性もある。

「私が知る限り、このタイプの免疫細胞に対する(光の)影響を示した初めての研究だ」と、マウント・サイナイ医学大学院のマシュー・ガルスキー教授は言う。「さらなる研究は必要だが、光にさらされることが免疫細胞の動きに影響すると結論付けられるかもしれない」

  

  

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不健康な食事は細胞に「記憶」される

 

ファストフードが「体に悪い」ことは誰でも知っている。ただし、体重の増加など明らかな変化だけでなく、やや分かりにくい影響もある。免疫系への長期的なダメージもその1つだ。

一部の加工食品を長期的に摂取すると炎症反応を引き起こし得ることは証明されている」

クライストら研究チームは、マウスに西洋式の食事を4週間与えた後、通常の穀物中心の食事を4週間与えた。その間に急性の炎症はなくなったが、不健康な食事に合わせて遺伝子のプログラムが切り替わった免疫細胞は、多くがそのままだった。

「自然免疫系に記憶する機能があることは、最近発見されたばかりだ。感染すると、新しい攻撃により迅速に反応できるように、体の防御システムは警戒状態が続く」と、ボン大学自然免疫研究所のアイケ・ラッツ所長は言う。

「この研究は、私が毎日の仕事で実感していることを裏付けている。ジャンクフードを食べれば、ジャンクな体になる」と、健康に関するベストセラーも多い医師のフランク・リップマンも語る。

   

 

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体内時計と1日(24時間)とは若干のズレがあるのですが、太陽の光を浴びるとリセットすることができます。

メラトニンという、眠気を作用する神経伝達物質が、太陽などの光によって減少するため、太陽の光を浴びると、眠気を覚ますことができます。

 

太陽の光を浴びると、セロトニン』という神経伝達物質による覚醒効果により、体や脳が活性化します。

セロトニンが不足すると心のバランスが乱れ、怒りっぽくなったり、うつ病になるなど、精神的に不安定になってしまいます。

 

食物から摂る以外にも、太陽の光を浴びることで、ビタミンDが体内で作り出されます。

そのため、サンシャイン・ビタミンとも呼ばれています。
 

うつ病の予防・改善の効果があり、ウインターブルーと呼ばれる冬のうつ病により効果的です。

そして大事なのは、いつ浴びるか、より浴びた量が大事という点です。

  

効果は、日中いずれの時間帯で行っても、ほぼ同じであることが判明しています。

   

太陽の光を直接浴びる際は、紫外線対策が必要で、特に夏は朝から紫外線が強くなるため、木陰などの陽が直接当たらない所がベストです。

太陽の光に直接当たらなくても十分効果があります。

夏場は木陰で30分前後、冬場は1時間前後の日光浴がお勧めです。
    

 

ウェーバー・クリスチャン病

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先日、ウェーバー・クリスチャン症候群という難病の方が来られました。

ウェーバークリスチャン病というのは、初めて聞く病名です。

 

日本での患者数が約100名という珍しい病気です。

ですので、調べてみました。

   

欧米では、ファイファー ・ ウェーバー・ クリスチャン病(PWCD)と呼ばれ、PWCDの治療は物議をかもしており、明確な診断基準がまだ確立されていないようなのです。

    

シクロスポリンAによる治療の成功 英文

シクロスポリンAに切り替えられたとき、患者の症状は消えた、と報告されています。

  

シクロスポリン(ファイザー社)は、アトピー性皮膚炎の治療薬。

シクロスポリンの免疫抑制作用は1972年に発見され、腎臓移植および肝臓移植後の拒絶反応抑制作用が確認されています。

  

  

ウェーバークリスチャン病  

  

ウェーバークリスチャン病は発熱と皮膚の奥にある脂肪に炎症が起き、多くのしこり(結節)ができる希な病気です。

脂肪に炎症が起きることがこの病気の原因です。

  

どうして炎症が起きるのかという根本の原因は不明です。

  

発熱を伴って再発を繰り返す、病原体によらない脂肪織炎で、1920年代に報告した2人の医師の名で呼ばれています。

炎症は菌の感染によるものではなく、原因は不明です。

  

食事や遺伝との関係もわかっていません。

若年から中年の成人に起きやすく、女性が7割という偏りがあります。

  

ステロイドホルモン薬の内服治療をしますが、効果がない時は免疫抑制薬(アザチオプリン、シクロスポリン)を併用します。

再発があるので年単位の治療が必要で、副作用は、膠原病の治療一般と共通です。

   

「長期の療養を必要とする」との要件を満たしていないと判断することが妥当とされた疾病で、なおかつ「診断に関し客観的な指標による一定の基準が定まっている」との要件を満たしていないと考えられる疾病です。

わかりにくい表現ですが、長期の療養を必要とするとはいえず、診断に関し客観的な指標による一定の基準が定まっていない、ということでもあるわけです。

  

皮膚疾患

   
自己炎症性皮膚疾患(中條-西村症候群ほか)

  

1.概要
自己炎症性疾患は、周期熱など慢性再発性の炎症を示すが、原因となる微生物や抗原が存在せず、獲得免疫(リンパ球)よりも自然免疫(好中球・マクロファージ)の異常亢進をその本態とする疾患群である。

中でも、クリオピリン関連周期滅症候群(CAPS)、TNF 受容体関連周期熱症候群(TRAPS)、化膿性関節炎・壊疽性膿皮症・座瘡特(PAPA)症候群、ブラウ症候群、中條-西村症候群など特徴的な皮疹を伴うものを自己炎症性疾患とし、さらに、臨床的に類似するが疾患概念が明確でないウェーバークリスチャン病を取り上げる。

  

2.疫学

本邦での患者数は、CAPS 100 人、TRAPS 30 人、PAPA 症候群 数人、ブラウ症候群 50 人、中條-西村症候群 20 人、ウェーバークリスチャン病 100 人ほどと推定される。

 

3.原因

CAPS は NLRP3, TRAPS は TNFRSF1, PAPA 症候群は PSTPIP1, ブラウ症候群は NOD2 遺伝子の機能獲得型ヘテロ変異、中條-西村症候群は PSMB8 遺伝子の機能喪失型ホモ変異による遺伝性疾患である。

ウェーバークリスチャン病は原因不明の非遺伝性疾患である。

各遺伝子変異により、CAPS と PAPA 症候群では NLRP3 インフラマソーム、ブラウ症候群ではノドソームの異常活性化、TRAPS では異常 TNFR1 分子、中條-西村症候群ではユビキチン化蛋白質の蓄積によるストレス応答として、異常な炎症が惹起されると考えられる。

   
4.症状

CAPS では寒冷で誘発される蕁麻疹様紅斑、TRAPS では筋痛を伴う移動性紅斑、PAPA 症候群では壊疽性膿皮症と座瘡、ブラウ症候群では苔癬様肉芽腫性丘疹、中條-西村症候群では凍瘡様紫紅色班と結節性紅斑様皮疹・脂肪萎縮、ウェーバークリスチャン病では陥凹を残す有痛性紅斑が特徴的である。

また多くの疾患で発熱と関節炎を認める。そのほか CAPS では難聴や無菌性髄膜炎、TRAPS では結膜炎や筋膜炎・胸痛・腹痛、ブラウ症候群ではブドウ膜炎、中條-西村症候群では大脳基底核石灰化などを認める。

 

5.合併症

CAPS と TRAPS ではアミロイドーシスの合併が致死的となる。

また多くの疾患で関節拘縮を来す。

そのほか、CAPS と中條-西村症候群では精神発達遅滞、ブラウ症候群では失明に至ることがある。

中條-西村症候群とウェーバークリスチャン病では脂肪萎縮によるやせ・皮膚の陥凹を残す。

 
6.治療法

CAPSでは抗IL-1β治療が著効し、本邦ではカナキヌマブが保険適応となっている。

その他の疾患では副腎皮質ステロイドを中心に様々な抗炎症薬、免疫抑制剤、生物学的製剤が用いられるが、標準的な治療はない。

ステロイド長期内服による成長障害、緑内障、中心性肥満、骨粗鬆症などの副作用が問題となる。 

  

 
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本邦での患者数は、CAPS 100 人、TRAPS 30 人、PAPA 症候群 数人、ブラウ症候群 50 人、中條-西村症候群 20 人、ウェーバークリスチャン病 100 人ほどということですから300名ほどの方は、ある意味似たような種類の病気だとも言えるわけです。

 

CAPS疾患は、ヌクレオチド結合ドメイン、ロイシンリッチファミリー(NLR)、寒冷誘発性自己炎症性症候群1(CIAS1)遺伝子としても知られるピリン含有3遺伝子(NLRP3)における突然変異またはスペルミスと関連しています。

 

TNF受容体関連周期性症候群(TRAPS)は通常2-3週間続く高熱(弛張熱)の発作を繰り返すことが特徴です。

発熱に伴い、消化管の症状(腹痛・嘔吐・下痢)、痛みを伴う発赤疹、筋肉痛、眼周囲の腫脹などが見られます。

長期的には、腎臓の機能低下や、家族の中に同じ病気の人がいる可能性があります。

 

PAPA(化膿性関節炎・壊疽性膿皮症・ざ瘡)症候群は、繰り返す関節炎による関節破壊・拘縮が問題となります。

治療には副腎皮質ステロイド剤が用いられますが、長期的な使用により副作用が発現します。

日本では2例の確定例があり、数名の潜在患者がいると思われます。

  

ひっくるめると自己炎症性疾患ということになります。

  

自己炎症性疾患は、伝染性ではありません。

患者が自分の病気の症状を再発している場合に、発熱、発疹、非感染性結膜炎、嘔吐、下痢、または病気と混同される可能性のあるその他の症状を抱えていても、誰にも感染しません。

   

症状は自己炎症性疾患によって引き起こされ、ほとんどの場合遺伝的突然変異によって引き起こされます。

病気の再燃と感染症を区別することは重要ですからね。

 

診断に関し客観的な指標による一定の基準が定まっていない、ということは診断する医師によって、病名が変わる可能性があります。

そういえばALSも炎症を起こすことがあるんですね。

   

というわけで、奈良からお越し頂いた女性の方を、難病半額指定にさせていただきました。

次回の機会がありましたら、アタマをポイントにしてと考えています。

  

 

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