ALSに効く既存薬とは?

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筋萎縮性側索硬化症(ALS)に対するiPS細胞創薬に基づいた 医師主導治験を開始:[慶應義塾]

ALSにパーキンソン薬 慶大、iPS細胞で効果発見

  

 

パーキンソン病向けに販売されている既存の薬であるロピニロールがALSにも効くようだ。

   

ALSの患者数は国内で約1万人。

世界中で多くの治験が進んでいるが、効果が見込めないケースがほとんどだ。

   

その原因は、遺伝子を導入してつくったモデルマウスでは病気を再現できないため。

iPS細胞による薬の治験は、患者本人から作る細胞で薬を試せるため、効果を見極めやすいという。

  

今回の治験は、世界で初めてロピニロール塩酸塩をALS患者に使用する臨床試験だ。

 

ただALS患者に対するロピニロール塩酸塩の有効性や安全性は、まだ確認されていないという。

治験、および今後の追加治験で、薬事承認を得ることができれば、ALS患者に使用することができるわけだ。

  

1232種の化合物から、パーキンソン病の既存薬のロピニロール塩酸塩で効果があることを発見。

神経の細胞が死ぬのを抑制するなどの効果が確認されたといい、ALSの既存薬よりも優位性があると説明している。

  

細胞レベルでの治療成績だが、ロピニロールを22例の患者由来iPS細胞に投与し観察したところ16例(73%)で有効であったという。

計20人で治験を行い、1年ほどかけて安全性や有効性を確認するという。

 

ロピニロールの商品名はレキップ

前兆のない突発的睡眠及び傾眠等が見られるケースがあり、突発的睡眠により自動車事故を起こした例が報告されている。

 

ただし、ALSでも寝たきりでのうえ、病状が一刻を争う場合の選択肢が増えたと言う点では、大いなる朗報ではないだろうか。

   

  

1日1回服用のパーキンソン病治療薬 「レキップRCR錠」新発売

   

   

パーキンソン病はアルツハイマー病についで2番目に多い神経変性疾患。

発症年齢は、50歳代後半~60歳代が多く、日本における患者数は、139,000人(平成20年度厚生労働省患者調査)。

振戦(しんせん)、筋強剛(筋肉の緊張亢進)、無動、姿勢反射障害(姿勢を保持できず倒れやすくなる)が特徴的な4大症状。

中高年に好発する原因不明で進行性の神経変性疾患です。

アルツハイマー病患者数は2017年時点で世界全体で約3,500万人。

年間に990万人が認知症を発症、3.2秒に1人が発症している。

 

世界の認知症人口は4600万人 2050年に3倍の1億3000万人に増加すると予測されている。

10年後には患者数は37%以上増加すると予想されている。

 

日本の認知症患者は予備軍も含めると約800万人。

   

2017年時点で患者数が最も多いのはアジアの低所得国で、世界全体の48%を占めている。

今後10年間の患者増加率は高所得国では29%なのに対し、低所得国では43%もの増加が見込まれている。

 

2者間の有病率をみると、高所得国では人口1,000人あたり4.8人、低所得国では13.6人と大きな差がある。

  

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