大騒ぎのロジック

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豆腐でも蕎麦でも、いくつかの例外を除けば、高価なもののほうが「安全」で「おいしい」という傾向について、異論を挟む人はいないはずです。

ですが同じロジックで「手を掛けていないコストの安いものの安全性が低くなるのは仕方ない」という意見が日本で支持されないのは何故でしょうか?

それは、「安いから安全でなくていいのか?」というツッコミが怖いからです。

 

 

「安全でなくていい」と考える人はいないにもかかわらず「安いから安全でなくていいのか?」という小学生の喧嘩のような理屈を恐れ、モノが言えないというのは冷静に考えれば、ずいぶんおかしいことなのではないでしょうか。

80円より1個250円の豆腐の方が「手間もコストもかかっている」ことは誰だってわかる道理です。

 


これはトレードの世界でも同じです。

絶対に損をしたくなければ、銀行へ預けておけばいいのです。

ですが、それよりも大きな利益が欲しくて、トレードをするのにもかかわらず、あるトレード手法で、ある日少し大きな損失を出したとします。

同じくらいの大きな利益を出す時の方が多いにもかかわらず、今日ははこれだけ損をしたと、騒ぐのと同じ事なのです。

 

「大きなプロフィットを出すためには、それなりのリスクが存在すると」いう常識に蓋をして、このトレード手法は信用できないと騒いだとしたらどうでしょうか?

トレードでは3勝一敗で、銀行に預けるよりも利益を出せればいいのです。

「トータルで勝てば、損をしてもいいのか?」というツッコミが怖くて、モノが言えないとしたらどうでしょうか?

 

「損をしてもいい」と思う人はいないのにです。

このように損を出して誰かが騒いだ場合の問題は、トレード手法そのものの問題ではないことはハッキリしています。

 


何を根拠に安価な商品の安全性を信じればいいのか?

こうした点についても、明確な基準を設定しなければ、線は引けないのです。

これは「何でも与党に反対しておいた方がいい」という政党が政権を取れないことや「この製品は再生紙を利用しています」などと誇らしげに謳う製品が胡散臭いのと、同じことではないでしょうか。

 

再生紙を使うことを誇らしげに印刷することに偽善的な臭いがするのは、再生紙をつくるためにどれだけ余分なコストとエネルギーが必要で、さらに過剰なCO2をどれくらい吐き出しているかを自分で調べて把握し、知っているのかどうかが明確ではないからです。

こうした手間のかかるプロセスを省き「地球温暖化反対」「値上げ反対」「格差社会を是正」「スピードを出すと危険だ」などというスローガンさえ掲げておけばいいという風潮が、日本のメディアを覆っています。

こうした小学生レベルの妙な理屈を恐れたヒステリックともいえる状況になると、異論を唱えるには、かなりの勇気が必要になるという奇妙なことが起こるわけです。

いつの間に、誰も異論を唱えない、まるで共産主義国のような社会になったのでしょうか?

 

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