理由を探せ

コメント(0)

トレーディングのスキルを上げるには、何よりも自分の弱点をよく知ることだ。

まあいいか、とつい破ってしまうルール違反は、それ自体が小さなものであっても、それが習慣化してゆくと、非常に危険なものになってゆくわけだ。

特にトレーディングの場合、基本となるルールを、どれだけ守ることができるのかに、命運がかかっていると言っても過言ではないのだ。

    

さて、以下はあるトレーダーの、昨夜のトレーディングの損益リストだ。

     

0516okab.gif

   

3時間にわたるトレーディングで、集中力を切らさず、これだけの成績を残せるのは、かなりの実力と見ていいだろう。

では、この日のトレードで最もロスの大きかったトレードをチェックしてみよう。

トレードを精査する場合、大きなロスのトレードをしっかり検証することが大事だ。

  

なぜなら、大きなロスの陰には、必ずといっていいほど、ルール違反が潜んでいるからだ。 

  

18トレード目の FB がマイナス310ドルという最も大きな損失を出している。

0516FB-3.gif

エントリー方向はロングサイド。

 

この銘柄はここまでダウントレンドが続いていたわけだ。

そのため、ロングサイドへエントリーするには、まずダウントレンドが崩壊したことを確認することだ。

0516FB-3-2.gif

トレンドラインは、ハイローバンドの20MA(赤い移動平均線)で確認するのが最も簡単だ。

 

ロングサイドへのエントリーは、赤い移動平均線から、まずローソク足本体が飛び出し、次のローソク足が始まる位置も、この20MAより上でなければならない。

もちろん、ガットボトムプレイの場合も同じだ。

つまり今回のエントリーは、ダウントレンドが崩壊せず、アップトレンドになっていない位置でエントリーしたのが最初のミスだったわけだ。

  

0516FB-3.gif

次にエントリーするなら陽線1本のあとなのだが、ここでは陽線2本の後でのエントリーとなっているわけだ。

これが2つめのルール違反。

  

次に×が2つ、つまり陰線が2本続いたら、カットロスのはずだが、ホールドし続けている。

これが3つめのルール違反。

  

言い換えれば負けるための、トリプルセットアップに嵌り込んでしまったというわけだ。

大事なことは、このレベルのトレードができるのに、何故3つものミスを冒してしまったのかだ。

これは本人でなければ、わからないことだ。

     

次のレベルへステップアップするには、こうしたミスをしないことだ。

何故、ここまで書くのかというと、トレードは、自ら無意識に行ってしまうミスが払拭できていないと、実トレードで、大きな代償を払うことになるからだ。

 

トレータルでのこの成績は、もちろん素晴らしいことなのだが、その陰に潜むルール違反を見逃す、あるいは容認する意識が存在することが、ちょっと心配になったというわけだ。

なぜなら、これは成績を安定させるためには、非常に重要なポイントでもあるからだ。

今回のアドバイスを糧に、ステップしていただければ幸いだ。

 

コメントする

2014年5月

« 前月 翌月 »
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31

2014年5月

月別アーカイブ